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鍼灸で疾患治療するために陰陽論を理解する4「相互転化」

陰陽論の基本内容について、「対立と制約」、「互根と互用」、「消長と平衡」と復習をしてきました。

鍼灸で疾患治療するために陰陽論を理解する「対立と制約」
鍼灸で疾患治療するために陰陽論を理解するその「互根と互用」
鍼灸で疾患治療するために陰陽論を理解する「消長と平衡」

「相互転化」

今回は、基本内容の最後、「相互転化」についてです。
陰陽論を理解する上で、最も分かりにくい点かもしれません。

教科書には陰陽の相互転化とは、「陰陽対立の双方が、一定の条件下で、その相反する方向へ転化すること」とあります。即ち、陰が陽へ、陽が陰へと変化することです。

この根底には、「物、極まれば、必ず、反する」という論理があります。
ここで理解しにくくなるのは、陰陽の消長とどう異なるのかという点です。

○陰陽の消長と陰陽の転化の違い

・陰陽消長→量的変化の過程、総和は一定で、陰陽ともになくならない
・陰陽転化→量的変化を基礎とした質的変化、突発的に変化するが、それ以前に量的変化がある

陰陽の消長は量の問題であり、陰陽の転化は質の問題であるといえます。
量的変化は理解しやすいですが、質的変化は理解しがたいです。
質的変化から、ある物質Aが、別の物質Bに変化することを想像しがちだからです。

陰陽論における質的変化は、別の物質に変化するわけではありません。

 

陰陽の転化

では、なぜ、質的変化が生じるのでしょうか?

元々、対立するものに転化する素因を持っているからです。
教科書には、「陰陽の対立双方は、相互に対立するものへの転化する素因を持っている」とあります。
いわゆる、陰陽の互根・互用にあたります。
陰陽はともに、太極から生じます。どちらも根っこは同じです。

ある物質は、陰陽からなり、その物質の中での陰陽の転化があるということです。
「陰陽の転化=別の物質に変化」ということではありません。

このような誤解が生じやすいのは、陰陽の属性分類で、陰は女性、植物、陽は男性、動物などとされているからと思われます。

すべての物質は、陰陽からなっていますので、女性も陰陽からなり、男性も陰陽から成り立っています。
その物質における陰陽の状態を説明したものということを、改めてしっかりと理解してください。

 

陰陽の転化とは、因果律とも言えます。

ある事物が新生する際に、すでに敗亡の素因を持っており、また、ある事物が敗亡する時に新たな事物産生の素因を持っているということです。

例えば、花において。
発芽→花→種→発芽というようなことです。

種から花へが、陰から陽への転化であり、花から種へが、陽から陰への転化になります。
そして、このようなことが途切れることなく、循環して生じているのが、因果律であり、陰陽の働きとなります。

古代中国の科学において、陰陽転化には一定の条件が必要とされています。
その条件とは、状態が「極まる」か、「重なる」です。この2つには大きな違いはありません。
重なり、重陰、重陽は、陰、陽に極まった状態だからです。

 

例を挙げておきます。

水(陰)を熱していきますと湯(陽)に転化します。
さらに熱し続けますと水蒸気(陽の極まり)となり、そして、水(陰)へと変化します。

水から湯へと変化する過程に陽気が加わっており、水蒸気へと変化する過程が「重陽」という関係になります。
もともと、痰飲の病があるところに、寒邪を受けますと、寒飲となり、寒気や手足の冷え、咳嗽、呼吸困難など生じます。

陰陽で弁別すれば、陰の病といえます。
この状態で、膠着し、中焦で鬱滞しますと、寒邪といえども、エネルギーを持っていますので、うつ熱が生じ、発熱、発汗などの症状が生じます。

陽の病に転じたわけです。
極まった状態から転じますので、その症状は激しいものとなります。
陰陽の転化が生じる前に、如何に鍼灸治療を行うかが、ポイントになるといえます。

 

鍼灸院天空 夘野裕樹

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