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陽性尤度比と陰性尤度比を使い鍼灸院で診断する

陽性尤度比と陰性尤度比

前回の記事の続きになります。
まだ前回の記事を読んでいない方は先にこちらを読むと理解度が高まります
→ 鍼灸院での診断に尤度比を使う具体例

 

尤度比(ゆうどひ)をより深く理解するために、その計算方法から、見ていきます。

尤度比には陽性尤度比と陰性尤度比があります。
陽性尤度比は、その疾患の可能性を高く見積もることに働き、
陰性尤度比は、その疾患を除外できることに働きます。

 

陽性尤度比

疾患があり、かつ、身体徴候をもつ患者の比率を、
疾患がなくても同じ所見をもつ患者の比率で割ったもの。

陽性尤度比(陽性LR)=感度÷(1-特異度)=(真の陽性率)÷(偽陽性率)

数式をもう少し読み解いていきましょう。
感度は、疾患Aではない場合もありますが、
疾患Aであり、所見Bを持つ場合は、すべて含まれています。

感度を真の陽性率と言い換えることもできます。

 

特異度は、所見Bがあることにより、疾患Aであると確定できる確率です。

全体(1)は、疾患Aの症状を持つ場合になりますので、
全体から特異度を除いた残りは、疾患Aではないが、所見Bを持っているとなります。

(1-特異度)は、偽陽性率といえます。
もちろん、感度には疾患Aでない可能性、
(1-特異度)には、疾患Aである可能性は含まれています。

ただ、それぞれを除していますので、誤差が少なくなります。

 

真の陽性率を偽陽性率で割ることにより、疾患Aである可能性を、
何倍、高くできるかという倍率で表すことができるようになります。

主訴からの検査前診断に尤度比を掛けると、
その疾患の可能性がどのくらい変化するのかが言えるのはこのことによります。

真の陽性率が高く、偽陽性率が低いほど、陽性尤度比が高くなります。

すなわち、「陽性尤度比が高い」とは、
その疾患を確定できる要素が、大きいということになります。

いいかえれば、感度の高い所見ほど、特異度の高い所見ほど、
その所見が陽性のときの事後確率を高く見積もるということです。

 

例をみて確認していきましょう。

【例1】
先生の鍼灸院に来られた患者さんの疾患Xに、
感度90%、特異度90%の所見Yが陽性となった。

陽性LR=0.9÷(1-0.9)=9

感度90、特異度90の所見が陽性なら、
事前確率より9倍、その疾患の可能性の確率が高くなります。

 

陰性尤度比

疾患はあるが身体徴候を欠く患者の比率を、
疾患がなく徴候も欠く患者の比率で割ったもの

陰性尤度比(陰性LR)=(1-感度)÷特異度=偽陰性率÷真陰性率

感度が高いほど、特異度が高いほど、陰性尤度比が小さくなるといえます。
いいかえれば、感度の高い所見ほど、特異度の高い所見ほど、
その所見が陰性なら、その疾病の可能性を下げられるということです。

 

同じように例でみていきましょう。

【例2】
先生の鍼灸院に来院された患者さんの疾患αに、
感度75%、特異度90%の所見βが陰性となった。

陰性LR=(1-0.75)÷0.9=0.28

感度75、特異度90の所見が陰性なら、
事前確率より0.28倍、その疾患の可能性の確率が低くなります。

 

このように、尤度比は、感度・特異度から計算されます。
疾患の頻度や、有病率とは関係しませんので、
検査前後の確率を変化させることができるわけです。

陽性尤度比の高い所見ほど、検査前後の確率を大きく変化させることができるので、
診断価値が高い所見といえます。

また、陰性尤度比の低い所見ほど、その疾患を除外できるのに役立つ所見といえます。

 

鍼灸院天空 夘野裕樹

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