コクランが示した変形性関節症の鍼|偽鍼比は「小」【論文解説】

コクランが示した変形性関節症の鍼|偽鍼比は「小」【論文解説】 論文解説

変形性関節症と鍼のエビデンスとして、いちばんよく引かれるコクランレビューです。ところが引用のされ方は、正反対の2通りに割れています。

「コクランが有効性を認めた」と「臨床的な意味のある差には届かなかった」。同じ1本の論文から、両方が出てきます。なぜそうなるのかを、原著の記述に沿って追いかけます。

■ この記事が扱う論文
Manheimer E, et al.(著者9名). Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database of Systematic Reviews. 2010;(1):CD001977(pub2)
PMID 20091527/DOI 10.1002/14651858.CD001977.pub2/PMC PMC3169099
デザイン:システマティックレビュー・メタ解析(無作為化比較試験のみを対象)
組み入れ:16RCT・3,498名(膝OAのみ12件/股OAのみ3件/膝・股の混合1件/手のOAは0件
主な対照:偽鍼/待機リスト/指導つき教育プログラム/医師の診察/運動(単独および運動への上乗せ)
主要アウトカム:疼痛・機能(多くはWOMAC)。短期=8週、長期=26週
主要な解析の母数:偽鍼対照・疼痛・短期=9試験1,835名(16試験3,498名ではありません
推定値の確信度(GRADE):短期(8週)=low/長期(26週)=high。これは効果の大きさの評価ではなく、推定値の確からしさの評価です
文献検索の期限:2007年12月(CENTRAL は Cochrane Library 2008, Issue 1)。それ以降のRCTは含まれません
※ 当サイトがどこまで原著を確認できたか(と、確認できなかったこと)は、記事の後半「当サイトがどこまで原著を確認したか」にまとめています。

この論文が示したこと。偽鍼と比べた8週時点の差は統計学的に有意でしたが小さく、著者が事前に決めた臨床的な目安には届きませんでした(疼痛 −0.28/機能 −0.28)。26週では信頼区間が0を含みます。一方、待機リストと比べた二次解析では差が大きく(疼痛 −0.96)、原著はこれを「統計学的に有意かつ臨床的に意味のある」と書いたうえで、同じ文の中で「その多くは期待またはプラセボ効果によるかもしれない」と注記しています。
そして対照が教育プログラムや医師の診察なら鍼が上回り、運動なら同等、運動への上乗せでは差が出ませんでした。比較対照を言わずに、このレビューの「結論」は引用できません。
この論文が示していないこと。腰痛のレビューではありません。股関節OAについてもほとんど語っていません(3試験はプールされていません)。使うべき経穴も示していません(レビューは各試験の経穴を特定していません)。そして検索は2007年12月までです。
この論文を人に説明するときの言い方は、記事の最後「変形性関節症の鍼を同業者に説明するときの引き方」にまとめています。

このレビューは何を対象にしたのか(膝だけではない)

まず、いちばん多い取り違えから潰します。これは腰痛のコクランではありません。

原題は “peripheral joint osteoarthritis”、末梢関節の変形性関節症です。当サイトの制作過程でも一度、腰痛のレビューと取り違えたことがあります。

16試験のうち膝が12件、手のOAは0件

16のRCT、合計3,498名。膝OAのみが12件、股OAのみが3件、膝と股の混合が1件です。

対象として想定されていたのは膝・股・手でした。ところが手のOAの試験は1件も入っていません。看板は「末梢関節」ですが、中身は膝と股です。

股OAの3試験はまとめて解析されていない

ここが引用時に抜けやすいところです。16試験のうち3試験は、抽出可能なアウトカムデータを報告していません。

そして股OAの3試験は、まとめて解析されていません。理由も原著に明記されています。対照とアウトカム指標がばらばらで、報告が乏しいか標準的でなかったからです。

つまり「16試験3,498名」は、そのままどの解析にも効いている数字ではありません。主要な偽鍼対照の解析(疼痛・短期)は9試験1,835名です。そして原著によれば、偽鍼を対照とした試験は全部で10件、そのうち股OAは1件だけです。

結果:比べた相手で答えが変わる

このレビューには、4通りの「相手」が出てきます。そして相手ごとに、結論の向きが変わります。

コクランCD001977で、鍼が比較された4種類の対照ごとの結果の違いを並べた図

この論文の背骨

比べた相手を言わずに、このレビューの結論は引用できない

同じ1本のレビューの中で、鍼は4通りの相手と比べられています。相手が変わると、結論の向きも変わります。

① 待機リスト|差は大きい
二次解析・4試験884名

疼痛 −0.96(95%CI −1.19〜−0.72)/機能 −0.89(−1.18〜−0.60)。100点尺度で14.5点・13.0点の差。著者は同じ文で「その多くは期待またはプラセボ効果によるかもしれない」と注記

② 偽鍼(8週)|有意だが小さい
9試験1,835名(疼痛)/8試験1,767名(機能)

疼痛 −0.28(−0.45〜−0.11)/機能 −0.28(−0.46〜−0.09)。WOMAC疼痛20点尺度では0.92点の低下(1.48〜0.36低下)。統計学的には有意。ただし事前設定の臨床的意義の目安(疼痛0.39/機能0.37)には届いていません

③ 教育プログラム・医師の診察|鍼が上回った
直接比較についての記述

「指導つきの変形性関節症教育」「医師の診察」との直接比較では、鍼は疼痛・機能とも短期・長期に臨床的に意味のある改善と関連していたと記載

④ 運動|同等。上乗せでは差なし
直接比較についての記述

「自宅運動/助言リーフレット」「指導つき運動」との直接比較では対照と同程度。運動を基礎とした理学療法への上乗せでは、運動単独を上回る改善なし

※ この4つは、同じ問いに答えていません
足したり、直接比べたりはできません

対照の型ごとに何が測られているかは、別記事にまとめています(→ 鍼のエビデンスは比較対照で変わる

①〜④は別々の解析で、同じ母集団の比較ではありません。足し算も直接比較もできません。①は原著が「二次解析」と位置づけたもので、Summary of findings 表には載っていません。③④は直接比較についての記述で、当サイトはプールされた効果量を確認していません。全体は16試験3,498名ですが、どの解析も母数はこれより小さくなります。
①③④は、参加者を盲検できない対照との比較です(②の偽鍼だけが、参加者の盲検を意図した対照)。③の「上回った」にも、①と同じく期待や文脈による効果が含まれうる点は、当サイトの注として添えておきます。④の「差が出なかった」は、効果が無いことの証明ではありません(検出力やアウトカムの選び方で結果は変わります)。

待機リストと比べると差は大きい(ただし二次解析)

これは、ある1本の試験の値ではありません。待機リスト対照4試験をプールした二次解析の値です。

なぜ大きく出やすいのかは、待機リスト対照で効果が大きく出る仕組みにまとめました。ここでは数字の出どころだけを押さえます。

偽鍼と比べると、有意だが小さい

偽鍼(シャム鍼=本物に似せた対照用の刺激。詳しくは偽鍼とは何か)と比べた8週の差は、統計学的には有意です。ところが著者は、これを「小さい」と書きます。

ちなみにこの「目安」、レビューの著者が決めたものではありません。出どころは、この記事の「この論文の限界」の2つめで扱います。

教育・医師の診察には上回り、運動とは同等だった

ここが既存の要約からいちばん抜け落ちる部分です。そして原著は、この3段構えについて数値を示していません。「臨床的に意味のある改善と関連していた」「同程度」という質的な記述だけです。当サイトもプールされた効果量を確認していません。

もう1点。この比較は、参加者を盲検できない対照との比較です。①の待機リストで著者が付けた注記と、構図としては地続きです。

そして最後の「運動への上乗せでは差が出なかった」は、上乗せデザインという設計そのものの話でもあります(→ 上乗せ試験(add-onデザイン)は何を測るか)。

26週では偽鍼との差はごく小さくなる

ここが、この論文でいちばん誤読されるところです。

コクランCD001977の偽鍼対照解析における、8週と26週の推定値と、それぞれに付けられた確信度の比較

確信度と効果量は別もの

差が小さいほうの推定に、高い確信度が付いている

偽鍼と比べた4つの推定値を、同じものさし(0〜1.0)で並べました。棒の長さは、符号を外した値の大きさです(原著はマイナス表記)。数値は原著どおりの符号で示しています。

疼痛・8週確信度 low
−0.2895%CI −0.45〜−0.11
機能・8週確信度 low
−0.2895%CI −0.46〜−0.09
疼痛・26週確信度 high
−0.1095%CI −0.21〜0.01
機能・26週確信度 high
−0.1195%CI −0.22〜0

確信度(GRADE)は「効果の大きさ」ではなく「推定値の確からしさ」の評価です。high が付いているのは26週の、差がごく小さいという推定のほうで、「効果が高い」という意味ではありません。また、信頼区間が0を含むことは「差が無いことの証明」でもありません。各解析の試験数・参加者数・異質性の値と、8週が low に下げられた理由は、エビデンスボックス①に置きました。

言い換えるとこうです。このレビューでいちばん確からしいとされた推定は、「26週の時点では、偽鍼との差はごく小さい」という推定のほうです。

もっと身も蓋もなく言うと、「半年後には差がごく小さい」という結果のほうが信頼できる、とレビュー自身が言っています。「8週で少し差があった」という結果のほうは、信頼度が低いと格下げされました。

この論文の限界(著者自身が書いたもの)

限界は、外野が指摘したものではありません。著者が本文に書いています。5つ挙げます。

1つめ。盲検が担保された偽鍼に絞ると、短期の利益は消えます。

著者は、割り付けを参加者にきちんと隠せる可能性が最も高いと判断した偽鍼を使った試験だけに絞って、計算し直しています。すると異質性(試験間のばらつき)は下がり、短期の利益はより小さく、有意でないものになりました。

そしてこの記述には、カッコ書きの但し書きが付いています。よく盲検できると判断された偽鍼は、生理学的な活性を持つ可能性が最も高いと判断された偽鍼でもあった、というものです。入れ子です(→ 盲検化の4層を分けて読む)。限定後の具体的な数値は当サイトでは取得できていないため、「小さくなり有意でなくなった」までにとどめます。英語の原文と当サイトによる訳は、エビデンスボックス①に置きました。

2つめ。臨床的意義の目安は借り物です。疼痛0.39/機能0.37(WOMACの実点数では1.3点/3.57点)というこの目安は、レビュー著者が作ったものではありません。Angst 2002 という別の論文から借りた推定値で、原文には膝OAについて推定された値だと明記されています。股関節のOAに当てはめる根拠は、原文に書かれていません。目安が変われば、「届いた/届かない」の言い回しも変わります。

3つめ。安全性は、母数が半分です。報告していたのは16試験のうち8試験だけ。有害事象の頻度は鍼群で0%〜7%、群間で同程度で、重篤な有害事象の報告はありませんでした。
なお原著は、これとは別に刺入部の内出血・出血といった軽微な副作用の頻度を0%〜45%と書いています。幅が極端に広いのは、報告が不揃いで乏しいことに加えて、どこまでを「副作用」と数え、どこからを「施術に元から含まれるもの」と見るかの定義が試験ごとに違うためだと、原著自身が説明しています。数字の大きさより、この定義の揺れのほうが読みどころです。
ただしこれは安全性の証明ではありません。半分が報告していない以上、そう読むことはできません。

4つめ。股関節OAについては、ほとんど語っていません。3試験はプールされておらず、偽鍼を対照とした10試験のうち、股OAは1試験だけです。

5つめ。検索は2007年12月までです。それ以降に発表された試験は、1件も入っていません。

よくある誤読

誤読1|腰痛のコクランだと思って引く

対象は膝と股です。腰痛は入っていません。手のOAも0件です。2011年に出たコクランの総説も、末梢関節の変形性関節症と腰痛(low back pain)を、別々の項目として扱っています。

誤読2|「16試験3,498名」をすべての解析に使う

主要な偽鍼対照の解析(疼痛・短期)は9試験1,835名。26週は4試験1,399名です。試験数と参加者数は、解析ごとに違います。

誤読3|「統計学的に有意」を「効いた」と読む

著者は同じ文の中で “small”、そして「事前に設定した臨床的意義の閾値を満たしていない」と続けています。

誤読4|確信度が高い=効果が大きい、と読む

high が付いているのは26週の、差がごく小さい側の推定です。ここを反転させて読むと、結論が逆になります。

誤読5|−0.96 を「鍼の実力」として引く

待機リスト対照4試験884名をプールした二次解析の値です。1本の試験の値でも、鍼そのものの作用の大きさでもありません(この「期待やプラセボ」の中身は鍼のプラセボ効果と文脈効果で扱っています)。

誤読6|要約の粒度で結論が変わる

同じ1本のレビューが、二次文献では「有効と結論した」側に分類されている例もあれば、比較対照ごとに分けて慎重に要約されている例もあります。書誌と逐語はエビデンスボックス②に載せました。

2010年のあとに起きたこと(この論文だけで現在を語れない理由)

周辺の景色は動いています。3つだけ。

股関節OAは、2018年に独立したコクランになりました。CD013010、6RCT・413名。偽鍼対照は2RCT・120名で疼痛 −0.13(95%CI −0.49〜0.22。当サイトはSoF表の逐語を未取得)、著者結論は「偽鍼と比べて、疼痛の軽減や機能の改善はおそらくほとんど無いか、無い」。股関節を語るなら、こちらです。

英国NICEのガイドライン NG226 は、鍼を推奨しない結論です。ただし正確を期すと、NICEはこのレビューを除外しています(アウトカムの定義が異なるため)。「NICEが検討した結果、推奨しなかった」ではありません。委員会は「有益性の証拠は不十分で、害の可能性がある」として、鍼・ドライニードリングを用いないよう推奨しています。

一方、2024年のSR/MAは違う絵を出しています。Chen らの10RCT・3,221名では、偽鍼対照で治療終了後2か月・4.5か月の機能に差(−0.29/−0.30)。ただしコクランと同じ土俵ではありません。対象試験もアウトカムも時点の定義も違います。どちらが正しいという話ではなく、新しい試験が入ると絵が変わりうるという話です。

変形性関節症の鍼を同業者に説明するときの引き方

このレビューを人に説明するとき、落としやすいものが4つあります。

この論文を引くときに、省かない4点
① 比較対照:偽鍼と比べたのか、待機リストと比べたのか、運動と比べたのか。これを言わないと、同じ論文から正反対の主張が作れてしまいます。
② 時点:8週か26週か。8週と26週では、結論の向きも確信度も違います。
③ 対象と検索期限:膝と股のレビューであること(腰痛ではないこと)、検索が2007年12月までであること。
④ 出典:引用するときは、著者名・年と PMID または DOI を添えてください。当サイトの記述をそのまま使う場合も、必要な範囲で原典をご確認ください。

※ ここで示しているのは、同業者・医療者に対する説明のしかたです。患者向けの広告や自院ウェブサイトでの表現は別の規律(あはき法7条および薬機法・景品表示法等)が関わるため、鍼灸院のホームページは広告規制の対象?|原則対象外と4つの例外をご確認ください。

具体的な言い方にすると、こうなります。

引きやすい形:「2010年のコクランでは、偽鍼と比べた8週の差は統計学的に有意でしたが小さく、事前に設定した臨床的な目安には届いていません。26週では差はごく小さくなっています。検索は2007年12月までです。」

避けたい形:「コクランで有効性が示されています。」——対照も時点も対象関節も抜けており、同じ論文の別の行と矛盾します。

同じく避けたい形:「コクランで否定されています。」——教育や医師の診察を対照とした直接比較では、鍼は上回っていました(ただし盲検できない対照との比較です。鍼が医師の診療に代わる、という意味ではありません)。

臨床判断のための位置づけは、変形性膝関節症の鍼のエビデンス(ACR推奨とNICE非推奨)で整理しています。この記事は「数字の出どころ」を確かめる場所です。

当サイトがどこまで原著を確認したか

コクランのレビューを開いたときに、どこから見るか——要約表・比較対照・レビュー著者が書いた限界の3か所を見る手順と、当サイトがどの経路で原文に到達し、どこに到達できていないかは、コクランレビューの使い方|鍼灸師が結論より先に見る3か所にまとめています。

材料は、PMCで公開されている全文(PMC3169099)です。本文・抄録・著者結論・Summary of findings 表1/表2を逐語で確認し、表の数値は2パス以上で照合しました。

原著の入手可否PMCで全文を無料で読めます。ただしこれは閲覧が無料という意味であり、転載・再配布が自由という意味ではありません。本記事の英文は、著作権法32条にもとづく引用です。

そのうえで、確認できなかったものを書いておきます。

– コクラン本体サイト(cochranelibrary.com)は3回試行してHTTP 403。PubMedの記事ページも本文を取得できず、「What’s new」「最終アップデート日」は一次確認できていません。

– 出版バイアスの検討(ファンネルプロット)は、方法の記述はありますが結果を取得できませんでした。だから「出版バイアスがあった/無かった」を書いていません。

– 盲検が担保された偽鍼に限定した解析の具体的な数値は取得できていません。

– 股OA3試験それぞれの個別の数値、短期・機能の異質性の値も、確認が取れず書いていません。

– 臨床的意義の目安の出典 Angst 2002 は、原典を確認していません。このレビューが引用している範囲での記述です。

なお、誤読6で触れた2011年の総説(Chin J Integr Med)は、PubMed の E-utilities(efetch/esummary)で書誌と抄録を2パス取得し、引用した3文が完全一致することを確認しました。ただし出版社(Springer)の本体ページは認証リダイレクトで取得できていません。また、同じ抄録のうち関節リウマチに関する部分は2パスで文字列が一致しなかったため、引用していません。

書けることより書かないことのほうが多いくらいですが、①論文解説はそれを開示する場所だと考えています。

エビデンスボックス① CD001977 の数値・著者結論・書誌の完全版(飛ばして読んでもOK)
  • 書誌:Manheimer E, Cheng K, Linde K, Lao L, Yoo J, Wieland S, van der Windt DAWM, Berman BM, Bouter LM. Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;(1):CD001977. PMID:20091527 / DOI:10.1002/14651858.CD001977.pub2 / PMC3169099。16RCT・3,498名。版は pub2(2010年 Issue 1)。当サイトは pub3 以降を確認できていません。
  • 著者結論(出所=CD001977 抄録 Authors’ conclusions・逐語):Sham‐controlled trials show statistically significant benefits; however, these benefits are small, do not meet our pre‐defined thresholds for clinical relevance, and are probably due at least partially to placebo effects from incomplete blinding. Waiting list‐controlled trials of acupuncture for peripheral joint osteoarthritis suggest statistically significant and clinically relevant benefits, much of which may be due to expectation or placebo effects.
    (当サイトによる訳)「偽鍼対照試験は統計学的に有意な利益を示している。しかしそれらの利益は小さく、我々が事前に設定した臨床的意義の閾値を満たしておらず、おそらく少なくとも部分的には、不完全な盲検化によるプラセボ効果によるものである。末梢関節の変形性関節症に対する鍼の待機リスト対照試験は、統計学的に有意かつ臨床的に意味のある利益を示唆しているが、その多くは期待またはプラセボ効果によるものかもしれない。」
    (当サイトの評釈)留保表現に注目してください。有意だが小さいと同一文で打ち消し、”probably” “at least partially” と二重にヘッジし、待機リストについては動詞を “suggest” に弱めています。二次要約が「コクランが有効性を認めた」と書くとき、削られているのはこの部分です。
  • Summary of findings 表1(末梢関節OA・偽鍼対照):疼痛・短期(8週)=SMD −0.28(95%CI −0.45〜−0.11)/1,835名(9試験)/GRADE low/機能・短期=−0.28(−0.46〜−0.09)/1,767名(8試験)/low/疼痛・長期(26週)=−0.10(−0.21〜0.01)/1,399名(4試験)/GRADE high/機能・長期=−0.11(−0.22〜0)/1,398名(4試験)/high。WOMAC換算(表記どおり)=短期疼痛は20点尺度で0.92低下(1.48〜0.36低下)、短期機能は68点尺度で2.70低下(4.44〜0.87低下)、長期疼痛は0.36低下(0.75低下〜0.04上昇)、長期機能は1.21低下(2.43低下〜0上昇)。
  • Summary of findings 表2(膝OA限定・偽鍼対照):疼痛・短期=−0.29(−0.48〜−0.10)/1,773名(8試験)/low/機能・短期=−0.29(−0.49〜−0.08)/1,767名(8試験)/low/長期の2行は表1と同一。膝限定にしても9試験→8試験・1,835名→1,773名で、推定値は −0.28 → −0.29 とわずかに動くだけ。長期の行が同一なのは、26週の解析が事実上すべて膝OAの試験だからです。さらに機能・短期は表1・表2とも 1,767名(8試験)で同一の母数であり、機能の解析も事実上すべて膝OAの試験ということになります。なお同一母数でありながら、原著の表では推定値が −0.28/−0.29 と別の値で示されています。当サイトは原著の表記のまま転記しています。
  • 待機リスト対照(二次解析):疼痛 SMD −0.96(95%CI −1.19〜−0.72)/4試験884名/機能 −0.89(−1.18〜−0.60)。100点尺度で14.5点・13.0点の差と換算。Summary of findings 表には掲載されておらず、GRADE格付けは提示されていません。特定の1試験の値ではありません。
  • 臨床的意義の目安(事前設定):疼痛 SMD 0.39/機能 SMD 0.37。抄録では同じ目安をWOMACの実点数でも表記=疼痛1.3点/機能3.57点。出所=CD001977 本文 Methods(逐語):The clinically relevant effects for knee osteoarthritis have been estimated to be standardized mean differences of 0.39 for WOMAC pain and 0.37 for WOMAC function (Angst 2002).(当サイトによる訳)「膝の変形性関節症について臨床的に意味のある効果は、WOMAC疼痛で0.39、WOMAC機能で0.37の標準化平均差と推定されている(Angst 2002)。」(当サイトの評釈)出典は Angst 2002 という単一文献からの借用で、膝OAについて推定された値であることが原文に明記されています。股OAに当てはめる根拠は原文に書かれていません。当サイトは Angst 2002 の原典を確認していません。
  • 異質性(I²)と確信度の格付け理由:偽鍼対照・短期疼痛=64%/長期疼痛=0%短期機能のI²は、当サイトの確認パスで値が一致しなかったため記載していません。長期が GRADE high のままな理由は、長期疼痛で異質性が 0% まで下がっていることです(長期機能の異質性の値は、当サイトの確認が1パスにとどまるため記載していません)。短期が low に下げられた理由は、3試験の偽鍼が参加者を十分に盲検できたか確信が持てなかったこと(原著の記述)に加え、疼痛について複数の変数にまたがる統計学的に有意な異質性があったことです。
  • 盲検が担保された偽鍼への限定解析(出所=CD001977 抄録・逐語):Additionally, restriction to sham‐controlled trials using shams judged most likely to adequately blind participants to treatment assignment (which were also the same shams judged most likely to have physiological activity), reduced heterogeneity and resulted in pooled short‐term benefits of acupuncture that were smaller and non‐significant.
    (当サイトによる訳)「さらに、割り付けについて参加者を十分に盲検できる可能性が最も高いと判断された偽鍼を用いた試験に限定すると(それらは同時に、生理学的な活性を持つ可能性が最も高いと判断された偽鍼でもあった)、異質性は低下し、プールされた鍼の短期の利益はより小さく、有意でないものになった。」
    (当サイトの評釈)カッコの中が効いています。よく盲検できる偽鍼は、生理活性を持ちうる偽鍼でもあった、という入れ子構造です。限定後の具体的な効果量は当サイトでは取得できていないため、「小さくなり有意でなくなった」という原文どおりの記述にとどめています。
  • 対象関節の内訳(出所=CD001977 本文 Description of studies・逐語):Twelve of the RCTs included only people with OA of the knee, 3 included only people with OA of the hip (Fink 2001; Haslam 2001; Stener‐Victorin 2004), and 1 included a mix of people with OA of the hip and/or OA of the knee (Witt 2006).(当サイトによる訳)「12件のRCTは膝OAの人のみを、3件は股OAの人のみを、1件は股OAおよび/または膝OAの人を混合して組み入れていた。」
    偽鍼対照について(同じく本文・逐語):Ten trials included a sham control, nine in people with knee OA and one in people with hip OA.(当サイトによる訳)「10件の試験が偽鍼対照を含み、うち9件は膝OA、1件は股OAであった。」(当サイトの評釈)適格基準は膝・股・手でしたが、手のOAの試験は0件です。また「偽鍼を対照とした試験は10件、うち股OAは1件」が原著の記述であり、「プールされた9試験のうち1試験」は当サイトの推計になるため、そう書いていません。
  • 股OAがプールされていない理由(出所=CD001977 本文・逐語):Three trials included people with only hip OA (Fink 2001; Haslam 2001; Stener‐Victorin 2004), but we did not meta‐analyze these three trials together in a hip‐specific analysis because there was heterogeneity of controls and outcome measures, and the outcomes were poorly reported or nonstandard.(当サイトによる訳)「3件の試験は股OAの人のみを組み入れていたが、対照とアウトカム指標に異質性があり、アウトカムの報告が乏しいか非標準的であったため、我々はこの3試験をまとめて股関節に特異的な解析としてメタ解析しなかった。」(当サイトの評釈)加えて、Fink 2001・Stener‐Victorin 2004 はWOMACを使用せず、Haslam 2001 は改変版WOMACかつ効果量をP値から逆算、Stener‐Victorin 2004 は抽出可能なアウトカムデータを報告していない3試験の1つ、Haslam 2001 は施術回数が不十分と判定された5試験の1つです。股OA3試験それぞれの個別の数値は、当サイトでは取得できていません。
  • 他の能動的対照との直接比較(出所=CD001977 抄録・逐語):In the head‐on comparisons of acupuncture with the ‘supervised osteoarthritis education’ and the ‘physician consultation’ control groups, acupuncture was associated with clinically relevant short‐ and long‐term improvements in pain and function. In the head on comparisons of acupuncture with ‘home exercises/advice leaflet’ and ‘supervised exercise’, acupuncture was associated with similar treatment effects as the controls. Acupuncture as an adjuvant to an exercise based physiotherapy program did not result in any greater improvements than the exercise program alone.
    (当サイトによる訳)「『指導つき変形性関節症教育』および『医師の診察』を対照群とした直接比較では、鍼は疼痛と機能について、臨床的に意味のある短期・長期の改善と関連していた。『自宅運動/助言リーフレット』および『指導つき運動』との直接比較では、鍼は対照と同程度の治療効果と関連していた。運動を基礎とした理学療法プログラムへの補助としての鍼は、運動プログラム単独を上回るいかなる改善ももたらさなかった。」
    (当サイトの評釈)この3段構えについて、当サイトはプールされた効果量を確認していません。またこれらの対照はいずれも参加者を盲検できない対照であり、肯定的に出ている側にも、期待や文脈による効果が含まれうる点に注意が要ります。「差が出なかった」ことも、効果が無いことの証明ではありません。
  • 安全性(出所=CD001977 本文・逐語):Information on safety was reported in only 8 trials and even in these trials there was limited reporting and heterogeneous methods./(出所=Summary of findings 表・逐語Eight RCTs described adverse events across groups, and they found that the frequency of adverse events was similar between the acupuncture and control groups. The frequency of adverse events in the acupuncture group ranged from 0% (Sangdee 2002) to 7% (Berman 2004).
    (当サイトによる訳)「安全性に関する情報は8試験でしか報告されておらず、それらの試験でさえ報告は限定的で方法もばらばらであった。」/「8件のRCTが群を通じた有害事象を記述しており、有害事象の頻度は鍼群と対照群で同程度であった。鍼群における有害事象の頻度は0%(Sangdee 2002)から7%(Berman 2004)の範囲であった。」
    (逐語・副作用)The frequency of minor side effects of acupuncture, primarily minor bruising and bleeding at needle insertion sites, ranged from 0% (Foster 2007) to 45% (Sangdee 2002). These frequencies varied widely because of heterogeneous and scanty reporting and different definitions of what constitutes a side effect of acupuncture versus what is an inherent part of treatment (for example, occasional bruising at needle insertion site).
    (当サイトによる訳)「鍼の軽微な副作用(主に刺鍼部位の軽度の内出血と出血)の頻度は、0%(Foster 2007)から45%(Sangdee 2002)の範囲であった。これらの頻度が大きくばらついたのは、報告が不均一で乏しいことと、何をもって鍼の副作用とし、何を施術に本来含まれるもの(例:刺鍼部位の時折の内出血)とするかの定義が異なるためである。」
    (当サイトの評釈)この0%〜45%は「有害事象0%〜7%」とは別の行の数値です。同じ Sangdee 2002 が有害事象では0%、軽微副作用では45%となっており、数えている対象が違うことが読み取れます。当サイトの確認方法=PMC3169099 の Summary of findings 表1を2パス取得し、両パスで文字列が一致した範囲のみを引用しています。
    (当サイトの評釈)重篤な有害事象の報告はありません。ただし報告したのは16試験中8試験のみであり、これは安全性の証明ではありません(報告バイアス・検出力不足)。膝OA限定の表2では7試験です。
  • 施術内容について書かれていること/いないこと:レビューは各試験の使用経穴を特定していません。記載があるのは選穴の方式(固定処方10RCT/柔軟処方5RCT)、電気刺激の併用5試験、刺入深度(浅刺のみ1試験/13試験は十分に深い刺激)、得気の報告なし2試験、施術回数が不十分と判定された5試験、など。出版バイアスは方法として「6試験以上ならファンネルプロットを作成する」と記載されていますが、当サイトは結果の記述を取得できませんでした。また全16RCTのうち2試験(Sangdee 2002・Foster 2007)以外は、X線所見によるOA診断を要件としていました。
  • 文献検索の期限:2007年12月まで(CENTRAL は The Cochrane Library 2008, Issue 1)。
エビデンスボックス② 2010年のあとに出た文献と、この記事の限界(飛ばして読んでもOK)
  • 股関節OAの独立コクラン(2018):Manheimer E, Cheng K, Wieland LS, Shen X, Lao L, Guo M, Berman BM. Acupuncture for hip osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2018;2018(5):CD013010. PMID:29729027 / DOI:10.1002/14651858.CD013010 / PMC5984198。6RCT・413名、偽鍼対照は2RCT・120名。疼痛 SMD −0.13(95%CI −0.49〜0.22)/機能 −0.15(−0.51〜0.21)。著者結論(出所=CD013010 抄録・逐語)=Acupuncture probably has little or no effect in reducing pain or improving function relative to sham acupuncture in people with hip osteoarthritis.(当サイトによる訳)「股関節の変形性関節症のある人において、鍼は偽鍼と比べて、疼痛の軽減や機能の改善におそらくほとんど効果が無いか、まったく効果が無い。」分離の理由(同じく逐語)=the effects of acupuncture may vary according to the site of the OA, due to differences in anatomy, biomechanics, and the accessibility to acupuncture needles.(当サイトによる訳)「解剖・生体力学・鍼の到達しやすさの違いにより、鍼の効果はOAの部位によって異なりうる。」(当サイトの評釈)通常のプライマリケアへの上乗せでは1試験(137名)で利益あり(平均%差 −22.9%、95%CI −29.2%〜−16.6%)。有害事象=重篤なものの報告なし、2RCTが軽微な副作用(主にあざ・出血・刺入部の痛み)を報告。効果量の数値は平易要約と二次情報の一致で確認したもので、Summary of findings 表の逐語は未取得です。
  • NICE NG226(変形性関節症)のエビデンスレビューhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK590294/Manheimer 2010 は除外されています逐語)=Cochrane reviews were identified but could not be included due to … a different comparison to that in the protocol (Manheimer 2018) and different definitions of outcomes (Manheimer 2010).(当サイトによる訳)「複数のコクランレビューが同定されたが、プロトコルと異なる比較(Manheimer 2018)、およびアウトカムの定義が異なること(Manheimer 2010)などのため、組み入れることができなかった。」委員会の結論(逐語)=the committee agreed that there was insufficient evidence of benefit from acupuncture with the potential for harm. Therefore, they recommended against the use of acupuncture or dry needling for the management of osteoarthritis.(当サイトによる訳)「委員会は、鍼による有益性の証拠は不十分であり、害の可能性があるという点で一致した。したがって委員会は、変形性関節症の管理に鍼またはドライニードリングを用いないよう推奨した。」偽鍼比較の評価=no clinically important difference in quality of life, pain, physical function and psychological distress、質は主に moderate。(当サイトの評釈)「NICEがこのレビューを検討した結果、推奨しなかった」という関係ではありません。除外の理由はアウトカムの定義の違いです。
    © NICE 2022. Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management (NG226). Available from https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK590294/ (引用は著作権法32条にもとづく)
  • 2024年のSR/MA(肯定側):Chen H, Shi H, Gao S, et al. Durable Effects of Acupuncture for Knee Osteoarthritis: A Systematic Review and Meta-analysis. Curr Pain Headache Rep. 2024;28(7):709-722. DOI:10.1007/s11916-024-01242-6 / PMID:38635021 / PMC11271378。10RCT・3,221名。偽鍼対照で治療終了後2か月の機能 SMD −0.29(95%CI −0.51〜−0.08)、4.5か月の機能 −0.30(−0.49〜−0.11)。通常ケア対照では1.75か月・5か月で疼痛 −0.59/−0.44。著者結論(出所=当該論文 抄録・逐語)=Acupuncture may provide pain alleviation and functional improvements in KOA patients for 3 to 6 months after completion of treatment with a good safety profile.(当サイトによる訳)「鍼は、膝OA患者において治療終了後3〜6か月にわたり、良好な安全性プロファイルとともに疼痛の緩和と機能の改善をもたらす可能性がある。」(当サイトの評釈)コクランと同じ土俵ではありません(対象試験・アウトカム・時点の定義が異なります)。またこのSR/MAは Manheimer 2010 を引用・議論していません。
  • 要約の粒度が結論を変えた実例(誤読6の出典)
    慎重な側=Nielsen A, Wieland LS. Cochrane reviews on acupuncture therapy for pain: a snapshot of the current evidence. Explore (NY). 2019;15(6):434-439. DOI:10.1016/j.explore.2019.08.009 / PMID:31636020 / PMC7050203。本レビューについて「偽鍼よりわずかに良い可能性、待機リストや教育介入よりはおそらく有効、運動介入との差は無いかもしれない、運動への上乗せでも差は無いかもしれない」と比較対照ごとに分けて記述。
    有効側に分類した例=Lee MS, Ernst E. Acupuncture for pain: an overview of Cochrane reviews. Chin J Integr Med. 2011;17(3):187-189. PMID:21359919 / DOI:10.1007/s11655-011-0665-7。出所=当該論文 抄録 RESULTS(逐語):Eight Cochrane reviews were included.Four reviews concluded that acupuncture is effective for migraines, neck disorders, tension-type headaches, and peripheral joint osteoarthritisthree reviews were inconclusive for shoulder pain, lateral elbow pain, and low back pain
    (当サイトによる訳)「8件のコクランレビューが組み入れられた。」/「4件のレビューは、片頭痛・頸部障害・緊張型頭痛・末梢関節の変形性関節症について、鍼が有効であると結論した」/「3件のレビューは、肩の痛み・肘外側の痛み・腰痛については結論を出せなかった」
    (当サイトの評釈)同じ1本のコクランが、比較対照ごとに分けて要約されると「対照次第」に、1行にまとめられると「有効」になります。要約の粒度が、そのまま結論を決めてしまうわけです。あわせて、この総説は末梢関節の変形性関節症と腰痛(low back pain)を別々の項目として扱っています。本レビューを腰痛のコクランと取り違えないための、外部からの傍証にもなります。
    確認方法:PubMed の E-utilities(efetch/esummary)で書誌と抄録を2パス取得し、上記3文の完全一致を確認しました。出版社(Springer)の本体ページは認証リダイレクトで未取得です。また関節リウマチに関する節は2パスで文字列が一致しなかったため、引用していません。
  • この記事の限界:① cochranelibrary.com の本体ページが取得できず(HTTP 403・3回試行)、「What’s new」「最終アップデート日」を一次確認していません。したがって「2010年版が最新である」と断定はできず、当サイトの検索範囲では pub3 以降を確認できなかった、という水準の記載です。② 出版バイアス(ファンネルプロット)の結果は取得できていません。「あった/無かった」を書いていません。③ 盲検が担保された偽鍼に限定した解析の具体的な効果量は取得できていません。股OA3試験それぞれの個別の数値、短期・機能の異質性の値は記載していません(前者は未取得、後者は確認パスで値が一致しなかったため)。⑤ 臨床的意義の目安の出典 Angst 2002 の原典は未確認です。⑥ CD013010 の効果量は Summary of findings 表の逐語ではなく、平易要約と二次情報の一致で確認したものです。⑦ 4つの対照の数値は別々の解析から取ったもので、足し算も直接比較もできません。確信度(GRADE)は推定値の確からしさの評価であり、効果の大きさの評価ではありません。信頼区間が0を含むことは、差が無いことの証明ではありません。安全性を報告していたのは16試験中8試験のみで、「重篤な有害事象の報告なし」は安全性の証明ではありません。⑪ このレビューは各試験の使用経穴を特定していないため、この記事は施術内容の推奨を含みません。⑫ 日本の『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』(JOA)については、当サイトが版の確定を一次確認できていないため、推奨文・推奨の強さを扱っていません。「鍼への記載が無い」という意味ではありません鍼を主題とする独立したCQは存在しない、という事実の水準にとどめています)。

この論文を臨床判断に使っている記事

この論文の読み方に関わる記事

参考文献

  • Manheimer E, et al. Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;(1):CD001977. PMID:20091527DOI:10.1002/14651858.CD001977.pub2PMC3169099(全文)(著者9名=Manheimer E, Cheng K, Linde K, Lao L, Yoo J, Wieland S, van der Windt DAWM, Berman BM, Bouter LM)
  • Manheimer E, et al. Acupuncture for hip osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2018;2018(5):CD013010. PMID:29729027PMC5984198(全文)
  • NICE. Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management (NG226) エビデンスレビュー. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK590294/(© NICE 2022)
  • Chen H, et al. Durable Effects of Acupuncture for Knee Osteoarthritis: A Systematic Review and Meta-analysis. Curr Pain Headache Rep. 2024;28(7):709-722. PMID:38635021PMC11271378(全文)
  • Nielsen A, Wieland LS. Cochrane reviews on acupuncture therapy for pain: a snapshot of the current evidence. Explore (NY). 2019;15(6):434-439. PMID:31636020
  • Lee MS, Ernst E. Acupuncture for pain: an overview of Cochrane reviews. Chin J Integr Med. 2011;17(3):187-189. PMID:21359919 / DOI:10.1007/s11655-011-0665-7(書誌と抄録は PubMed E-utilities で2パス取得・確認。出版社本体ページは未取得
  • コクラン平易要約(CD001977):https://www.cochrane.org/evidence/CD001977_acupuncture-osteoarthritis
  • ※ 臨床的意義の目安の出典である Angst 2002 は、本レビューが引用している文献であり、当サイトは原典を確認していないため書誌の詳細を記載していません。

本記事は鍼灸師向けの学術情報の提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。鍼灸師は疾病の診断を行う立場にはありません。変形性関節症の型の判断や併存疾患の評価は医療機関の役割です。個別の患者への対応にあたっては、受診を優先すべきサインがないかを確認し、必要に応じて医療機関の受診をおすすめしてください。

【AI作成・編集責任について】本記事はAI(人工知能)が作成し、株式会社addwisteria の加藤タカシが編集責任者として内容を確認しています。引用した論文・ガイドラインの数値や推奨は改訂により変わることがあるため、実際の臨床判断では各原典の最新版をご確認ください。

更新履歴

本記事は初版です。次のいずれかが起きた時点で、内容を見直してこの欄に追記します。
CD001977 の更新・改訂・撤回(当サイトは cochranelibrary.com 本体を取得できておらず、「What’s new」を一次確認していません。取得できた時点で版の状態を明記します)/② 当サイトの一次確認の範囲が広がったとき(ファンネルプロットの結果、盲検が担保された偽鍼に限定した解析の効果量、股OA3試験の個別数値、短期・機能の異質性の値、Angst 2002 の原典)/③ NICE NG226 の改訂/④ 股関節OA・膝OAについて新しいコクランレビューが公開されたとき。

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