往療料・電療加算の算定と書き方|令和6年10月改正・訪問施術料対応

往療料・電療加算の算定と書き方|令和6年10月改正対応 法律・制度

月末の申請書。
「この往療、そもそも往療料でいいんだっけ?」と手が止まったこと、ありませんか?

令和6年10月から、往療のルールが大きく変わりました。
「往療料」と「訪問施術料」の使い分け、距離加算の廃止、特別地域加算の新設。
この記事を読むと、往療料・電療加算の算定要件と申請書への書き方が、改正の枠組みで整理できます。

結論

  • 令和6年10月施術分から往療の枠組みが再編され、往療料は「突発的な往療」への費用として残りました
  • 定期的・継続的な訪問は、新設の「訪問施術料」に整理されています
  • 電療(電気)加算は、はり・きゅうのみの区分です(あん摩マッサージは温罨法加算という別枠)

▶ 関連記事:鍼灸の療養費(保険)完全ガイド|6疾患・同意書・受領委任の実務

なお、金額の単価は改定で変わるので、実務では対象保険者の現行手引きで確認してくださいね(確認日2026-07-26時点)。

往療料とは?|令和6年10月に枠組みが大きく変わった

令和6年10月 往療まわりの改正マップ

令和6年10月改正

往療まわりの改正マップ

施術月が10月をまたぐと、考え方も様式も変わります

往療料

見直し

「突発的な往療」への費用として整理し直されました

4km超の距離加算

廃止

距離に応じた上乗せの考え方はなくなりました

特別地域加算

新設

離島・中山間地等への往療・訪問に加算します

訪問施術料

創設

定期的・継続的な訪問を新しい区分に整理しました

模式図です。施術月によって適用ルール・様式が異なります。金額は伏せ字とし、対象保険者の現行手引きで確認してください(確認日2026-07-26時点)。

まず、往療料がどう位置づけられたかを整理しましょう。
ポイントは「令和6年10月に再編された」ということです。

往療料は、患家(患者さんの自宅など)へ施術者が出向いて施術した場合の費用です。
令和6年(2024)10月1日施術分から、この往療のしくみが大きく再編されました。
主な変更は、次の3つです。

  • 定期的・継続的な訪問は、新設の「訪問施術料」に整理された
  • 往療料は「突発的な往療」への費用として残った
  • 従来の4km超の距離加算は廃止、離島・中山間地などへの「特別地域加算」が新設された

だから、いま往療を算定するときは「施術月がいつか」がとても大事です。
令和6年10月より前と後で、考え方も様式も変わるからです。
迷ったら、施術月に応じて対象保険者の手引きで確認してくださいね。

エビデンスボックス① 往療料の位置づけと令和6年10月改正(飛ばしてOK・深く知りたい方向け)
  • 往療料:患家(患者宅等)に施術者が出向いて施術した場合の費用
  • 金額(往療料は1回の定額・距離加算なし)は現行通知の値。改定で変わるため本文では伏せ字とし、対象保険者の現行手引きで確認
  • 要確認:施術月に応じた適用(10月前後で考え方・様式が異なる)を保険者手引きで確認
  • 出典:全国柔整鍼灸協同組合 令和6年10月改定 https://www.zenjukyo.gr.jp/news/aqm_ryoukin_kaitei_2024-10/ /KEiROW https://www.keirow.com/info/241001-01/

往療料はどんなときに算定できる?|算定要件

ここが返戻を分ける、いちばん大事なところです。
往療料は「誰にでも出せる費用」ではありません。

算定できるのは、次の条件がそろったときに限られます。
歩行困難などにより、突発的に生じた真にやむを得ない理由で、通院(通所)できない患者さん。
その患家の求めに応じて施術した場合です。

言いかえると「真に医療上必要な往療」であることが前提です。
ここを外すと、算定要件を満たしません。
このあたりは、指導・返戻でよく見られる論点でもあります。

逆に、算定できない類型もはっきりしています。
真に医療上必要と認められない往療、単に患家の求めに応じただけの往療。
そして「通院が面倒だから」といった患家の都合・施術者の都合による往療です。

つまり、単なる利便や施術者側の都合では算定できません。
ここは正直に線を引くところです。
要件を満たす往療にだけ算定する、という姿勢が結局いちばん安全です。

なお、突発的な往療には期間の要件もあります。
往療を行った日の翌日から一定期間内に施術した場合、といった細かい定めです。
具体的な日数・線引きは現行通知で確認してください。

注記
「歩行困難等」「真にやむを得ない理由」の具体的な線引き、独歩来所困難の判定は保険者判断になります。突発的往療の期間要件(○日以内 等)も含め、原典(留意事項通知)の逐語で最終確認してください。

エビデンスボックス② 往療料の算定要件(飛ばしてOK)
  • 算定できる場合:歩行困難等により突発的に生じた真にやむを得ない理由で通院(通所)できない患者に対し、患家の求めに応じて施術した場合に限る(真に医療上必要な往療が前提)
  • 算定できない類型:真に医療上必要と認められない往療/単に患家の求めに応じただけの往療/「通院が面倒」等の患家の都合・施術者の都合による往療
  • 期間要件:突発的な往療は、往療を行った日の翌日から一定期間内に施術した場合等の定めあり(日数は現行通知で確認)
  • 要確認:「歩行困難等」「真にやむを得ない理由」の具体的線引き・独歩来所困難の判定は保険者判断。留意事項通知の逐語で最終確認
  • 出典:厚労省 療養費の改定等 https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/01-02.html /静岡県 あはき療養費の手引き(保険者担当用) https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/024/899/r0702_ahaki.pdf

往療料と訪問施術料はどう違う?|ここが最重要

往療料と訪問施術料の使い分け

法律・制度

往療料と訪問施術料の使い分け

分かれ目は「突発か、定期か」です

往療料
突発的な往療

1回の定額(距離加算なし)

往療内訳表(様式第7号)を添付します

訪問施術料
定期的・継続的な訪問

施術料+訪問をセット

同一日・同一建物の人数区分(1人/2人/3〜9人/10人以上)で単価が逓減します

模式図です。両者は別建てで、同一日に重複算定する性質のものではありません。単価は令和6年10月改定後を対象保険者の手引きで確認してください(伏せ字・確認日2026-07-26時点)。

改正でいちばん間違えやすいのが、この2つの使い分けです。
結論から言うと「突発か、定期か」で分かれます。

突発的な往療は「往療料」。
定期的・継続的に訪問して施術するなら、新設の「訪問施術料」です。
訪問施術料は、施術料と訪問をセットにした料金として整理されました。

両者は別建てです。
同一日に重複して算定する性質のものではありません。
「今日の訪問は往療料か、訪問施術料か」を、まず区別する習慣をつけてください。

訪問施術料には、もうひとつ特徴があります。
同一日・同一建物で施術した人数の区分によって、単価が段階的に下がる方式です。
従来の按分計算は廃止され、人数区分で単価が定まる整理に変わりました。

ここは、個人で1人ずつ訪問しているなら「1人」の区分だけ見ればOKです。
施設で同一日に複数人をみる場合だけ、逓減を気にすれば大丈夫です。
イメージだけ表にしておきます(単価は伏せ字=要確認です)。

訪問施術料(はり・きゅう)区分 1術 2術併用
1人 ○○円 ○○円
2人 ○○円 ○○円
3〜9人 ○○円 ○○円
10人以上 ○○円 ○○円

金額を「○○円」と伏せているのは、断定を避けるためです。
人数区分ごとの具体的な単価は、対象保険者の現行手引きで確認してください(確認日2026-07-26時点)。
人数が増えるほど単価が下がる、という構造だけ押さえておけば十分です。

エビデンスボックス③ 訪問施術料の区分と「同一建物・同一日」の細部(飛ばしてOK)
  • 訪問施術料は同一日・同一建物で施術した人数区分(1人/2人/3〜9人/10人以上)で単価が逓減。区分は1術・2術併用で分かれる
  • 従来の按分計算は廃止され、人数区分で単価が定まる方式に整理
  • 各区分の具体額は現行通知の値だが、本文では伏せ字とし対象保険者の手引きで確認(改定で変わる)
  • 要確認:「同一建物・同一日」の定義の細部は現行通知で確認
  • 出典:massage-harikyu-net 訪問施術料とは https://massage-harikyu-net.org/contents01/houmonsejutsuryo /全国柔整鍼灸協同組合 令和6年10月改定(前掲)

距離加算はどうなった?|4km超の廃止と特別地域加算

「4kmを超えたから距離加算」。
この計算、令和6年10月からは使いません。

令和6年10月改定で、4km超の距離加算は廃止されました。
往療の距離に応じた上乗せ、という考え方がなくなった形です。
以前の感覚のまま距離加算を積むと、不適正請求につながるので注意してください。

代わりに新設されたのが、特別地域加算です。
離島・奄美群島・山村・小笠原諸島・過疎地域・沖縄の離島などが対象とされています。
こうした対象地域への往療・訪問に、1回あたりの加算を算定する形です。

金額は伏せ字にしておきます。
対象地域の指定範囲・加算の適用条件は、通知や保険者手引きで確認してください。
「距離では加算しない/対象地域なら特別地域加算」と整理すると迷いにくいです。

注記
4km超の距離加算は令和6年10月改定で廃止。特別地域加算の金額(1回の定額)と対象地域の指定範囲・適用条件は、通知/対象保険者の手引きで確認してください(確認日2026-07-26時点)。

エビデンスボックス④ 距離加算の廃止・特別地域加算(飛ばしてOK)
  • 令和6年10月改定で4km超の距離加算を廃止
  • 特別地域加算を新設:離島・奄美群島・山村・小笠原諸島・過疎地域・沖縄の離島等の対象地域への往療/訪問に1回の定額を加算
  • 金額(1回の定額)は現行通知の値。本文では伏せ字とし対象保険者の手引きで確認
  • 要確認:対象地域の指定範囲・加算の適用条件は通知/保険者手引きで確認
  • 出典:全国柔整鍼灸協同組合 令和6年10月改定(前掲)

電療(電気)加算はどこに算定する?|はり・きゅうのみの区分

電療加算は「はり・きゅう」だけの区分

加算の区分

電療加算はどこ? はり・きゅう と あん摩マッサージ

同じ「電気」でも、制度上の入り口はまったく別です

はり・きゅう
電療料(電療加算)

この区分で算定

電気針・電気温灸器・電気光線器具をはり・きゅうと併用した場合

あん摩マッサージ指圧
電療料の区分なし

電療料なし

温罨法加算/温罨法+電気光線器具併用という別枠になります

模式図です。制度上まったく別物なので混同しないでください。各加算額は1回の定額で、伏せ字としています。対象保険者の料金表で確認してください。

ここで、あん摩マッサージと混同しやすい論点を整理します。
電療(電気)加算は、はり・きゅう側の区分です。

電療料(電療加算)は、電気針・電気温灸器・電気光線器具などを併用したときに算定します。
これらをはり・きゅうと併用し、治療効果を促進した場合です。
加算は1回の定額として上乗せする形です(具体額は伏せ字=要確認)。

大事なのは、あん摩マッサージには電療料の区分がないことです。
あん摩マッサージ側は、別区分の温罨法加算・温罨法+電気光線器具併用という別枠になります。
はり・きゅうの電療料とは、制度上まったく別物です。

だから「電気を使ったから電療料」と横断的に考えると、算定を誤ります。
はり・きゅうなら電療料、あん摩マッサージなら温罨法加算(別枠)。
この制度差を、頭のなかで分けておいてください。

注記
電療料の金額(1回の定額)は改定で変動します。伏せ字とし、対象保険者の現行手引き・料金表で確認してください(確認日2026-07-26時点)。あん摩マッサージ指圧には電療料の区分がなく、温罨法加算・温罨法+電気光線器具併用という別枠です。混同しないように。

エビデンスボックス⑤ 電療(電気)加算とあん摩マッサージとの制度差(飛ばしてOK)
  • 電療料(電療加算・はり・きゅう):電気針・電気温灸器・電気光線器具をはり・きゅうと併用し治療効果を促進した場合に1回の定額を加算
  • あん摩マッサージ指圧には電療料の区分なし。あん摩マッサージ側は温罨法加算/温罨法+電気光線器具併用という別枠(はり・きゅうの電療料とは制度上別物)
  • 金額(電療料・温罨法加算とも1回の定額)は現行通知の値。改定で変動するため本文では伏せ字とし対象保険者の手引き・料金表で確認
  • 要確認:電療料の改定前額との差は原典未照合。伏せ字/確認日で運用
  • 出典:一宮市 はり・きゅう施術料金の算定方法(R6.10) https://www.city.ichinomiya.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/038/569/HariR6.10.pdf /京都市 はり・きゅう料金(R6.10.1) https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000238/238467/20241001harikyu.pdf

往療料・電療加算は申請書のどこに書く?|記載欄と往療内訳表

算定できたら、次は申請書への記載です。
考え方はシンプルで「区分して書く」に尽きます。

療養費支給申請書には、施術料とは区分して各項目を書く欄があります。
往療料/訪問施術料/特別地域加算/電療料を、それぞれ分けて記載します。
施術料(はり・きゅう・併用)と混ぜないようにしてください。

往療料を算定したときは、添付書類も必要です。
往療内訳表(様式第7号)を添え、往療の日付や行き先などを記載します。
このあたりの詳細は、申請書の記事で整理しています。

▶ 申請書の記載欄・添付・返戻対策は親記事:療養費支給申請書の書き方|記載欄・添付・返戻対策【令和6年様式対応】 で解説しています。

ひとつ注意があります。
令和6年10月の改定に合わせ、申請書の様式も改正されています。
施術月によって使う様式が異なるので、現物で確認してください。

注記
改正後の申請書様式の往療料欄・訪問施術料欄、往療内訳表(様式第7号)の具体的な記載欄は、対象保険者・地方厚生(支)局の現行様式の現物で確認してください。様式番号は保険者で割れる場合があります(申請書の記事を参照)。

エビデンスボックス⑥ 申請書・往療内訳表への記載(飛ばしてOK)
  • 療養費支給申請書には、施術料(はり・きゅう・併用)と区分して往療料/訪問施術料/特別地域加算/電療料を記載する欄がある
  • 往療料を算定した場合は往療内訳表(様式第7号)を添付し、往療の日付・行き先等を記載
  • 令和6年10月改定に合わせ申請書様式も改正。施術月で使用様式が異なる
  • 要確認:改正後様式の往療料欄・訪問施術料欄・往療内訳表の具体的記載欄は原典PDF未照合。対象保険者・地方厚生(支)局の現行様式の現物で確定してから記入
  • 出典:厚労省 療養費について(通知・様式一覧) https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/01.html /子記事B(様式第7号=往療内訳表)

単価・金額はいくら?|考え方と確認先

「結局いくら?」が気になりますよね。
ここは、あえて金額をベタ書きしません。

理由は、金額が保険者・年度・通知改定で変わるからです。
実際、次の改定案も審議のテーマになっています。
だから本記事では、往療料・訪問施術料・特別地域加算・電療料の具体額を伏せ字にしています。

では、まず何を見ればいいか。
協会けんぽ加入者なら協会けんぽの療養費ページ、市町村国保なら市の料金表が入口です。
「お住まいの地域名+はりきゅう 施術料金 令和6年10月」で検索すると、現行額にたどり着けます。

覚えておくのは「金額そのもの」ではなく「構造」です。
往療料は1回の定額(距離加算なし)、訪問施術料は人数区分で逓減、特別地域加算・電療料は1回の定額。
この枠組みを押さえ、実額は現物で確認する、という手順が安全です。

注記
金額は保険者・年度・通知改定で変わります(次期改定案も審議中)。本記事では往療料・訪問施術料・特別地域加算・電療料の具体額を伏せ字とし、対象保険者の現行手引き/地方厚生(支)局の現行通知・料金表で確認してください(確認日2026-07-26時点)。

エビデンスボックス⑦ 単価・金額の考え方(飛ばしてOK)
  • 令和6年10月〜の枠組み:往療料=1回の定額(距離加算なし)/訪問施術料=人数区分で逓減/特別地域加算・電療料=1回の定額
  • 各具体額は現行通知の値。ただし保険者・年度・通知改定で変わるため、本文では伏せ字/幅表現とし、対象保険者の現行手引き・料金表で確認
  • 要確認:次期改定案も審議中。実額は確認日を明記して現物照合する運用に
  • 出典:京都市/一宮市 料金表(前掲)/厚労省 療養費の改定等(前掲)

患者さんへは、どう説明する?

往療の可否を尋ねられる場面、ありますよね。
要件を正直に伝えるトーク例を用意しました。
そのままだと算定できないケースを、無理に往療料に乗せない姿勢が大切です。

患者トーク例(往療を希望されたが、要件の確認が必要なとき)
「保険での往療は、歩行が難しいなど、通院がどうしても難しい方が対象になります。
ご希望はうかがったうえで、要件に当てはまるかを一度確認させてくださいね。
当てはまらない場合は、通院での施術や自費でのご案内もご相談できます。」

患者トーク例(往療料と訪問施術料の違いを聞かれたとき)
「同じ訪問でも、突発的なものと、定期的に続くものとで、保険上の扱いが分かれています。
定期的に伺う場合は別のしくみになるので、こちらで適切に区分して手続きします。
ご負担の考え方も含めて、わかりやすくご説明しますね。」

よくある返戻・不適正請求は?|適正算定のために

最後に、指導・返戻でよく見られる論点を整理します。
往療料は、不適正請求の指導対象になりやすい項目です。

多いのは、要件を満たさない往療の算定です。
真にやむを得ない理由がない往療、患家・施術者の都合による往療。
これらは返戻・指導の対象になります。

旧制度の感覚が残る誤りもあります。
往療回数や距離(旧制度)の水増し、往療内訳表の不備など。
4km超の距離加算はもう廃止されている点を、あらためて確認してください。

いちばんの対策はシンプルです。
要件を満たす往療にだけ算定する、という適正算定に徹すること。
迷ったら盛らない、が結局いちばん安全な運用です。

注記
具体的な返戻事由は保険者・審査支払機関で差があります。往療料は要件を満たす場合にのみ算定してください。不適正請求(要件を満たさない往療・回数や距離の水増し・内訳表の不備)は指導・返戻の対象です。対象保険者のよくある質問等で確認を。

エビデンスボックス⑧ よくある返戻・不適正請求の論点(飛ばしてOK)
  • 往療料は不適正請求の指導対象になりやすい項目
  • 返戻・指導の対象例:要件を満たさない往療(真にやむを得ない理由がない/患家・施術者の都合)/往療回数・距離(旧制度)の水増し/往療内訳表の不備
  • 基本姿勢:要件を満たす場合にのみ算定する適正算定に徹する
  • 要確認:具体的な返戻事由は保険者・審査支払機関で差。対象保険者のQ&A等で確認
  • 出典:厚労省 療養費の改定等(前掲)/子記事B「よくある不備・返戻」

よくある質問

Q. 往療料は「患者さんの希望」があれば算定できますか?
希望だけでは算定できません。歩行困難等により突発的に生じた真にやむを得ない理由で通院できない患者さんに、患家の求めに応じて施術した場合が対象です。「通院が面倒」といった患家・施術者の都合による往療は算定できません。要件を満たす場合にのみ算定してください。

Q. 往療料と訪問施術料は、どう使い分けますか?
突発的な往療は往療料、定期的・継続的な訪問施術は新設の訪問施術料です。両者は別建てで、同一日に重複算定する性質のものではありません。訪問施術料は同一日・同一建物の人数区分で単価が逓減します。単価は改定で変わるため、対象保険者の現行手引きで確認してください。

Q. 4kmを超えたら距離加算を付けていいですか?
令和6年10月改定で4km超の距離加算は廃止されました。代わりに離島・中山間地等を対象とする特別地域加算が新設されています。距離での加算は行わず、対象地域なら特別地域加算、という整理です。対象地域の範囲は通知・保険者手引きで確認してください。

Q. 電療(電気)加算は、あん摩マッサージでも算定できますか?
電療料ははり・きゅうのみの区分です。電気針・電気温灸器・電気光線器具などをはり・きゅうと併用した場合に算定します。あん摩マッサージ指圧には電療料の区分がなく、温罨法加算・温罨法+電気光線器具併用という別枠です。制度上別物なので混同しないでください。

Q. 金額(単価)はどこで確認すればいいですか?
金額は保険者・年度・通知改定で変わります。対象保険者の現行手引き、または地方厚生(支)局の現行通知・料金表で確認してください。市区町村や協会けんぽが公開する料金表(令和6年10月版など)も参考になります。本記事では具体額を伏せ字にしています(確認日2026-07-26時点)。

まとめ

  • 令和6年10月施術分から往療の枠組みが再編。往療料は「突発的な往療」への費用として残りました
  • 往療料の算定は、歩行困難等で突発的に生じた真にやむを得ない理由・患家の求めが前提。患家や施術者の都合では算定できません
  • 定期的・継続的な訪問は新設の訪問施術料。突発的な往療の往療料とは別に整理されています
  • 4km超の距離加算は廃止、特別地域加算が新設。電療料ははり・きゅうのみ(あん摩マッサージは温罨法加算で別枠)です
  • 申請書は施術料と区分して往療料等を記載し、往療料算定時は往療内訳表(様式第7号)を添付します
  • 金額の単価・様式・要件は保険者と年度・改定で変わるので、対象保険者の現行手引きで確認してください(確認日2026-07-26時点)

関連記事

参考文献(確認日 2026-07-26)

  1. 厚生労働省 はり・きゅう・あはき療養費の改定等について https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/01-02.html
  2. 厚生労働省 療養費について(通知・様式一覧) https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/01.html
  3. 全国柔整鍼灸協同組合 令和6年10月改定 https://www.zenjukyo.gr.jp/news/aqm_ryoukin_kaitei_2024-10/
  4. 全国柔整鍼灸協同組合 令和6年度料金改定 https://www.zenjukyo.gr.jp/news/aqm_ryoukin_kaitei_2024-6/
  5. 一宮市 はり・きゅう施術料金の算定方法(R6.10.1) https://www.city.ichinomiya.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/038/569/HariR6.10.pdf
  6. 京都市 はり・きゅう施術料金(R6.10.1) https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000238/238467/20241001harikyu.pdf
  7. 静岡県 あはき療養費の手引き(保険者担当用 R7.2版) https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/024/899/r0702_ahaki.pdf
  8. KEiROW 鍼灸マッサージ療養費改定のお知らせ https://www.keirow.com/info/241001-01/
  9. massage-harikyu-net 10月改定の訪問施術料とは https://massage-harikyu-net.org/contents01/houmonsejutsuryo

【制度に関する注記/ご一読ください】
本記事の往療料・電療加算・訪問施術料・特別地域加算に関する記載は、厚生労働省の通知・地方厚生(支)局・保険者の公開情報を参照した目安です。
令和6年10月施術分から往療の算定枠組みが再編されており(往療料は突発的往療・4km超距離加算の廃止・特別地域加算の新設・訪問施術料の創設)、施術月によって適用ルール・様式が異なります。
金額の単価(往療料・訪問施術料・特別地域加算・電療料)は保険者・年度・通知改定で変わるため、本記事では伏せ字とし、対象保険者の現行手引き・料金表で確認してください(確認日2026-07-26時点)。
「歩行困難等」「真にやむを得ない理由」の線引き、突発的往療の期間要件、改正後様式の記載欄の細部は、原典(留意事項通知)・現行様式の現物で最終確認してください。
往療料は要件を満たす場合にのみ算定する、適正算定が前提です。実務では、対象保険者と管轄の地方厚生(支)局の最新通知・手引きで最終確認をお願いします。

免責事項

本記事は鍼灸師向けの実務情報であり、特定の給付・支給を保証するものではありません。制度に関する記載は執筆時点の公開情報にもとづく目安であり、法的・行政的な助言ではありません。往療料・電療加算・訪問施術料等の算定・記載・金額の取扱いは、加入保険者・地方厚生(支)局・審査支払機関の最新情報が優先されます。実際の請求・運用はご自身で最終確認のうえ判断してください。

【AI作成・編集責任について】本記事はAI(人工知能)を活用して制作し、株式会社addwisteria の加藤タカシが編集責任者として内容を確認しています。制度・様式・金額は改定により変わるため、本記事は執筆時点(確認日2026-07-26)の公開情報にもとづく目安です。実務では対象保険者・地方厚生(支)局の最新通知・手引きを優先してご確認ください。

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