「コクランでは効果は小さいと書いてありました」。同業の集まりや研修会で、こう言われて言葉に詰まったことはありませんか。
先に、正直なところを書きます。コクランを1本読んでも、明日の選穴は決まりません。要約表の列に、経穴も刺激量も回数も入っていないからです。
それでも読む価値は別のところにあります。「そのコクランは、何と何を比べた話なのか」。ここが確かめられると、同じレビューから「効く」も「効かない」も作れてしまう理由が見えます。この記事は、そのために見る場所の順番を決めるものです。英語を読まずに日本語だけで確かめられる範囲も示します。
コクランレビューは、結論の一文より先に3か所を見てください。①要約表 ②比較対照 ③レビュー著者が書いた限界の3つです。どれも置かれる場所がおおむね決まっています。名前は版によって変わるので、名前ではなく位置で覚えます。
日本語で用意されているのは抄録と平易な要約までで、本文・要約表・限界の章は英語のままです。また「更新されていない」は放置を意味せず、「撤回された」も内容が古いという意味ではありません(撤回の理由として挙げられているのは、実施や報告に関する懸念です)。
※ 当サイト自身がどの経路で原文に到達しているか(到達できていない経路も含めて)は、後半のH2「当サイトがどこまで確認できたか」にまとめています。
コクランレビューは、結論の一文だけでは使えない
コクランレビューには、要約が2種類あります。平易な要約(Plain language summary)と、著者の結論(Authors’ conclusions)です。
このふたつは、書かれている粒度が違います。緊張型頭痛のレビュー(CD007587)で見ると分かりやすいので、そこを例にします。
平易な要約のほうには、「100人中◯人」という具体的な数字が並んでいます。
ところが著者の結論のほうは、「有効性を示唆している」「さらなる試験が必要である」の2つしか入っていません。数字は1つもありません。これはレビュー著者の結論であって、当サイトの評価ではありません(原文と当サイトの訳はエビデンスボックス①にあります)。
同じレビューの中で、示される粒度がここまで違うわけです。どちらを引用するかで、相手に届く情報はまったく変わります。
なお、平易な要約はコクランの手引き(Cochrane Handbook)で「それ単独で読まれうる独立の要約」と位置づけられ、そのメッセージは本文の結論と一致しているべきものとされています。これは規範であって、一致が保証されているという記述ではありません。
最初に見る3か所
見る順番は、①要約表 ②比較対照 ③著者が書いた限界です。3つとも、レビューの決まった場所にあります。
なお、鍼の論文で最初に確認する3点では「①対照は何か ②上乗せか単独か ③盲検はどこまでか」という3点を挙げています。あちらは論文全般に効くチェックで、こちらはコクランのページ内での見る場所の話です。役割が違います。
① 要約表(何と何を比べ、どのくらい確かか)
要約表(Summary of findings table)は、レビューの主要な結果を1枚の表にまとめたものです。まずは、どんな情報がどの順で入っているかを見てください。
コクランの要約表の模式図。列の並びと、それぞれの列に何が書かれているか
要約表には、レビューによらずだいたい同じ種類の情報が同じ並びで入っています。その並びを模式図にしました。
痛み・機能・有害事象など。7つ以下に絞るとされています。ここに無い項目は「調べていない」ではなく「絞った結果ここに載っていない」ことがあります
比べた相手(対照群)の側で、どのくらいの人に何が起きていたか。ここを見ないと、差の大きさの意味が決まりません
介入側の値と、相対的な効果。相対効果の列が置かれていないレビューもあります
そのアウトカムの解析に入った人数と試験数。レビュー全体の総数とは違うことが多い欄です
右から2つめの列。アウトカムごとに違いうる欄です。同じレビュー内で高い項目と低い項目が並びます
補足。表の下には脚注(Explanations)があり、確実性を下げた理由などが書かれています
これは列の並びを説明するための模式図で、特定のレビューの表を再現したものではありません。様式は版によって違い、列名も変わります(当サイトが実測した鍼のレビュー3本でも一致しませんでした)。相対効果の列が無いレビュー、要約表そのものが見当たらないレビューもあります。数値は入れていません。確実性の評価(GRADE)の中身は本記事では扱いません。
コクランの手引きは、この表の役割をこう定めています。
- 調べた介入の効果の大きさ(相対効果と絶対効果。絶対効果とは、比ではなく実数そのもので示した効果のことです)
- 利用できたエビデンスの量
- 利用できたエビデンスの確実性
この3つを「ある比較について」示すもの、という書き方になっています(原文と当サイトの訳はエビデンスボックス①にあります)。
ここで実務的な注意が1つあります。列名を1つだけ覚えて探すと、古いレビューで迷子になります。
当サイトが実際に開いた鍼のコクラン3本では、確実性の列の名前が版によって違っていました(Quality… と Certainty…。参加者数の列も表記ゆれあり。具体名はエビデンスボックス②)。ですから列名ではなく、一番右から2つめの列という位置で覚えるのが確実です(一番右はコメント欄です)。
そしてもう1つ。要約表が見当たらないレビューもあります。
緊張型頭痛のレビュー(CD007587)は、当サイトがPMCで確認した範囲では要約表が見当たりませんでした。図表として並んでいたのはフロー図・バイアスリスクの図・フォレストプロットと、解析の一覧だけです。
コクランの本体サイトは当サイトから閲覧できないため(後述)、「本体にも要約表が無い」とは言い切れません。当サイトがPMC版で確認した範囲の話としてお読みください。表が見当たらないときは、本文の Effects of interventions にある比較ごとの小見出しと、Discussion に降りてください。
② 比較対照(誰と比べたのか)
要約表を開いたら、次は表の頭を読みます。ここに「誰を対象に、何と何を比べたか」が書いてあります。
たとえば末梢関節の変形性関節症のレビュー(CD001977)の表1は、頭がこうなっています。
Patient or population: Patients with peripheral joint osteoarthritis / Settings: / Intervention: Acupuncture / Comparison: Sham acupuncture
— Manheimer E, et al. Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;(1):CD001977. 表1の頭。PMC3169099 / PMID 20091527
当サイトによる訳:対象集団=末梢関節の変形性関節症の患者/場面=(空欄)/介入=鍼/比較対照=偽鍼。
つまり、この表の数字は偽鍼と比べた場合の話です。待機リストと比べた数字ではありません。
コクランの手引きは、主要な比較が複数あるレビューには比較ごとに別々の要約表を置くこととしています。ここが、この記事でいちばんお伝えしたい構造です。
1本のレビューに、要約表が何枚もあることがあります。
股関節の変形性関節症のコクランレビューに置かれた5枚の要約表と、それぞれが比べた相手
股関節の変形性関節症のレビュー(CD013010・2018年)に置かれている要約表の一覧です。表題を訳して並べました。1枚だけを見て「このレビューの結論」と受け取ると、残り4枚を落とすことになります。
Acupuncture versus sham acupuncture。偽鍼の型によって意味が変わります
かかりつけ医の通常診療+鍼 対 通常診療のみ。測っているのは「足す価値」です
患者教育+鍼 対 患者教育のみ。これも「足す価値」を測る組み方です
Acupuncture versus advice plus exercise。「どちらを選ぶか」に答える比較です
Acupuncture versus NSAIDs。誰がどちらか分かる状態になりがちな比較です
番号は原著での表の並び順で、上の配置は説明のために種類ごとにまとめたものです。表が分かれる軸は比較対照だけではありません。別のレビュー(CD001977)では、2枚の表が「末梢関節全体」と「膝に限定」という対象集団で分かれていました。表の頭には対象集団と比較の両方が書かれるためです。この図は表の構成を示すもので、効果の大小を示すものではありません。数値は入れていません。
見てのとおり、当サイトが「研究の読み方」で6本かけて分けた論点が、1本のレビューの表の並びとしてそのまま現れています。②と④は上乗せデザイン(上乗せデザインの記事)、③と⑤は実治療と比べた試験の位置づけです。
慢性の非特異的腰痛のレビュー(CD013814・2020年)も同じ構造で、要約表が3枚あります。偽鍼/無治療/通常ケアの3本立てです。
「このレビューの結論は」と語る前に、表が何枚あるかを数えてください。枚数が2枚以上なら、結論の一文はそのうちのどれか、あるいは全部をまとめた表現です。
③ レビュー著者が書いた限界
3か所目は、Discussion(考察)の中にあります。ここが意外と知られていません。
限界は、外部の批判者ではなくレビュー著者自身が、決まった小見出しの下に書いています。探す語は、版によって2種類あります。
- 2016年ごろまでのレビュー=
Quality of the evidence(組み入れた試験の質)とPotential biases in the review process(レビューを作る側の偏り) - 現行の手引きが定める様式=
Limitations of the evidence included in the reviewとLimitations of the review process
名前は変わりましたが、「組み入れた研究の限界」と「レビューという作業そのものの限界」を分けて書くという建て付けは共通です。当サイトが扱う鍼のコクランは2010〜2016年のものが多いので、古い2語のほうを覚えておくと役に立ちます。
たとえば緊張型頭痛のレビューの Potential biases in the review process には、こう書かれています。
“We are confident that we have identified the existing large clinical trials relevant to our question, but we cannot rule out the possibility that there are additional small trials that are unpublished or published in sources not accessible by our search.”
— Linde K, et al. CD007587(2016)Discussion。PMC4955729 / PMID 27092807
当サイトによる訳:私たちは、この問いに関係する既存の大規模臨床試験を同定できたと考えているが、未公表の、あるいは私たちの検索では到達できない媒体に掲載された小規模試験がさらに存在する可能性を排除することはできない。
出版バイアスを排除できない、と著者が自分で書いた一文です。外から指摘される前に、レビューの中に書いてあります。
さらにその先があります。同じレビューには Feedback という節があり、外部からの批判と著者の返答が本文の一部として公開されています。2016年5月と7月の2件です。
7月の分は、レビューに含めた試験の数値とメタ解析の数値がずれているという指摘でした。著者の返答は、こう始まります。
“Christopher Labos is correct in noting that the response data in the Endres et al. paper are slightly different from those used in our meta-analyses.”
— Linde K, et al. CD007587 “Feedback submitted, 19 July 2016” の Reply。PMC4955729
当サイトによる訳:Christopher Labos が、Endres らの論文の反応データが私たちのメタ解析で用いたものとわずかに異なると指摘したのは正しい。
「その指摘は正しい」から始まる返答が、レビュー本文の中に載っている。限界はレビューの外ではなく、中にあります。
もう1件(2016年5月)は、NICEが腰痛への鍼を推奨しないという指針を出した、という趣旨のコメントでした。著者側は、そのコメントが指しているのは草案段階の文書への論評サイトである、と返答しています(CD007587 “Feedback submitted, 26 May 2016″。PMC4955729)。批判にその場で反論できる仕組みがある、ということです。
現行様式の小見出し2語は、コクランの手引き(Chapter III)の規定として当サイトが確認したものです。2020年以降の実物のレビューでその小見出しが使われているかどうかは、当サイトでは未確認です。また Feedback の批判の詳細な中身(利益相反の具体的な指摘や統計の議論)は、当サイトが逐語で確認できていないため書いていません。
日本語で読めるものはどこにあるか
「英語だから」で止まってしまう前に、日本語版の探し方を押さえておきましょう。
コクランの公式サイトには、日本語のページがあります。URLは cochrane.org/ja/evidence/<レビュー番号>_<英語のスラッグ> という形です。レビュー番号(CD001977 など)が分かれば、たどり着けます。
ただし、日本語になっている範囲は限られています。
厚生労働省のeJIM(統合医療情報発信サイト)は、こう書いています。
「各アブストラクトのタイトルをクリックするとコクランで作成された日本語サイトにリンクしています。アブストラクトあるいは平易な要約(plain language summary:PLS)の日本語訳が閲覧可能です。」
— 厚生労働省eJIM(「統合医療」情報発信サイト)https://www.ejim.mhlw.go.jp/doc/c28.html
つまり、日本語で読めるのは抄録と平易な要約まで。本文も、要約表も、限界の章も英語のままです。日本語の解説文献(森 2018)も「一般語訳は積極的に他の言語へ翻訳されており」と書いており、翻訳の対象が平易な要約であることは日本語側からも確かめられます。
もう1つ、意外と知られていない点があります。訳している主体は1つではありません。
当サイトが4本を開いたところ、訳注の記載は3種類に分かれていました。
訳注: Translated by: MINDS(CD001977)《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM…)(CD001218・CD007587)《実施組織》 季律、杉山伸子 翻訳[2021.01.11](CD013814)=個人の翻訳者名
訳注に「誰が、いつ訳したか」が書いてあります。そして訳の日付は[2018.2.28][2019.09.30][2021.01.11]とばらばらです。訳の時点と、レビューの版の時点は別物なので、両方を確認してください。
なお、公式の日本語訳は留保の表現をきちんと残しています。末梢関節の変形性関節症のレビューの著者結論は、公式訳でこうなっています。
「偽治療との比較試験は、統計学的に有意な利益を示している。しかし、これらの利益は小さく、臨床的関連性について事前に定義していた閾値を満たさず、不完全な盲検化によるプラセボ効果に少なくとも一部起因していると思われる。」
— コクラン日本語版「末梢関節の変形性関節症に対する鍼治療」(CD001977)。訳注: Translated by: MINDS。これは当サイトの訳ではなく、公式の日本語版です。cochrane.org/ja/evidence/CD001977_acupuncture-osteoarthritis
「小さく」「閾値を満たさず」「少なくとも一部」。二次情報の「コクランが効果を認めた」という要約が何を落としているかは、英語を読まなくてもこの1文で分かります。
すべてのレビューに日本語版があるとは限りません。当サイトが開いた4本はいずれも日本語版がありましたが、用意されている言語の並びはレビューごとに違っていました。「コクランは日本語で読める」ではなく「日本語版が用意されているレビューがある」が正確です。
「更新中」「撤回」をどう扱うか
もう1か所、3か所を見たあとに開くと得をする場所があります。版の履歴です。
コクランレビューには What’s new と History という節が付いています。イベント名の語彙が、そのまま判断の材料になるからです。
緊張型頭痛のコクランレビューの版の履歴に並ぶイベント名と、それぞれが意味すること
緊張型頭痛のレビュー(CD007587)の History に実際に並んでいる行です。古い順に4つ抜き出しました。日本語は当サイトによる見出しで、英語は原文の表記です。
結論が変わったときの語です。この行では、1本のレビューが緊張型頭痛と片頭痛の2本に分割されたことも記録されています
検索をやり直した、という記録。ここでは選択基準の微修正と新規1試験の組み入れも書かれています
引用は新しくなるが、結論は変わっていない。この行の説明欄には「新たな解析は行っていない」と著者自身が書いています
「安定」と宣言された状態。放置ではありません。備考欄には10年後に更新の要否を再評価すると書かれています
この4行は1本のレビュー(CD007587)の実物であり、コクラン全体の標準的な流れを示すものではありません。イベント名の種類はほかにもあります。版が新しいことと、結果が更新されたことは同じではありません。また、この図はレビューの結論の当否を示すものではありません。
とくに効くのが、New citation required but conclusions have not changed という語です。直訳すれば「新しい引用が必要だが、結論は変わっていない」。
2016年のこの行の説明欄には、著者自身がこう書いています。
“V: We performed no new analyses.”
— Linde K, et al. CD007587 History, 19 January 2016(イベント名=New citation required but conclusions have not changed)。PMC4955729
当サイトによる訳:V:私たちは新たな解析を行っていない。
「2016年版だから新しいデータで再解析された」とは限らないわけです。引用年だけを見て新しさを判断しないでください。
「更新されていない」を、放置と読まないために
もう1つ、Review declared as stable(安定と宣言)という状態があります。備考にはこう書かれています。
新たに検索しても結論を変えうる関連研究が見つかる見込みは低いため、著者と編集者の協議を経て安定とされた——そして更新の要否は10年後に再評価される、と(原文と当サイトの訳はエビデンスボックス①にあります)。
更新が止まっているレビューを見つけたら、History に stable の行がないかを確認してください。止まっている理由が書いてあることがあります。
撤回(Withdrawn)は「古い」とは違います
ここは取り違えが起きやすい場所です。コクランの編集ポリシーは、撤回の要件をこう定めています。
“Cochrane Reviews should be withdrawn only in exceptional circumstances, for example, if there is a concern about the conduct or reporting of the Cochrane Review.”
— Cochrane Editorial and Publishing Policy Resource「Policy change for withdrawing published Cochrane Reviews」(documentation.cochrane.org)
当サイトによる訳:コクランレビューが撤回されるのは例外的な状況に限られる。たとえばレビューの実施や報告に懸念がある場合である。
例として挙げられているのは、レビュー内の重大な誤り/組み入れ試験の撤回に直接起因する重大な誤りの確認/レビューにおける研究不正/利益相反ポリシーの重大な違反の4つです。
公式ポリシーが挙げているのは、実施や報告に関する懸念です。「古くなった」「新しい研究が出た」は、ここに挙げられていません。
そして、撤回されたレビューは消えるわけではありません。同じポリシーには “Each withdrawal generates a new citation (and therefore a new entry in PubMed, for example)”(撤回のたびに新しい引用が生まれる=たとえばPubMedに新しいレコードが1つできる/当サイトによる訳)とあります。記録が1つ増えるのです。
「更新中」のものは、結果として引かない
2025年2月、反復性片頭痛の鍼について新しい文書が公表されました(CD015528)。ここに落とし穴があります。
冒頭に “This is a protocol for a Cochrane Review (intervention).”(これはコクランレビュー〔介入〕のプロトコルである/当サイトによる訳)と書かれています。プロトコルは「これから何を、どう調べるか」の宣言であって、結果ではありません。
同じ文書には、2016年のレビュー以降に新しい研究が出たこと、コクランの基準と方法が大きく変わったことが、新しいプロトコルを作る理由として書かれています。当サイトが確認した2026年8月時点では、これに続く本レビューの公表は確認できていません。
鍼のレビューを読むときに特有の注意点
ここまでの手順は、どの分野のコクランでも同じように使えます。ただし鍼には、鍼だけの注意点があります。
1つめ。施術の中身が、レビューの側で特定されていないことです。
要約表の列に経穴も刺激量も回数も無い、というだけではありません。当サイトが確認した範囲では、末梢関節OA・反復性片頭痛・緊張型頭痛の3本とも、組み入れた試験の使用経穴を一覧できる形にはなっていませんでした。レビューによっては、選穴の方式(固定処方か、個別化か)までは書かれています。
冒頭で書いたとおり、選穴は別の情報源が担う部分です。偽鍼の中身の違いは偽鍼の4つのタイプで扱っています。
2つめ。比較対照の型が、鍼では結論を大きく動かすことです。
偽鍼と比べたのか、通常ケアに足したのか、待機してもらった群と比べたのか。それぞれ答えている問いが違います。
型の全体像は対照の型の全体像、対照群の側で何が起きているかは対照群の側で起きていること、待機してもらう組み方については待機リスト対照の扱いをご覧ください。
3つめ。「盲検」の記載を、そのまま受け取らないことです。
先ほど引いた公式日本語訳にも「不完全な盲検化によるプラセボ効果に少なくとも一部起因していると思われる」とありました。レビュー著者自身が、結論の中で留保として述べています。
誰が盲検化されたのかという層の話は誰が盲検化されたかの4層にあります。
実際に1本読んでみる
手順にすると、こうなります。慢性の非特異的腰痛のレビュー(CD013814・2020年)を例にします。
- まず日本語ページを開く。
cochrane.org/ja/evidence/CD013814_...の形です。日本語になっているのは平易な要約までですが、留保の言い回しはここでも読めます(このレビューの訳は個人の翻訳者・2021年1月) - PMCで全文を開く。PMCは、米国国立衛生研究所が運営する無料の全文アーカイブです。PubMedでレビュー番号(
CD013814)を検索し、開いたページの「PMC」リンクへ進みます。このレビューなら PMC8095030。コクラン本体が開けなくても、ここなら読めることがあります - 【見る場所①】要約表が何枚あるか数える。このレビューは3枚。偽鍼/無治療/通常ケアの3本立てです
- 【見る場所②】各表の頭を読む。対象・介入・比べた相手の3行です
- 【見る場所①】右から2つめの列を見る。ここが確実性の列。この年の版では
Certainty of the evidence (GRADE)という名前でした - 【見る場所③】Discussion(考察)の限界の小見出しを探す。現行の手引きの様式なら
Limitations of the evidence included in the reviewとLimitations of the review process、2016年ごろまでの版ならQuality of the evidenceとPotential biases in the review process。このレビューの実物がどちらかは、当サイトでは未確認です - 【+α】What’s new / History を見る。イベント名で、版の性質が判断できます
この手順を最後まで走らせると、記事1本ぶんになります。当サイトが実際にやってみたのが変形性関節症のコクランを1本分解した記事です。1本のレビューを、数値と限界まで含めて分解してあります。
臨床判断への落とし込みは症状の記事の側にあります。膝の変形性関節症なら変形性膝関節症の鍼のエビデンス|ACR推奨とNICE非推奨が分かれる理由、緊張型頭痛なら緊張型頭痛に鍼は効くのか|NICEの回数目安と偽鍼問題を整理をご覧ください。
当サイトがどこまで確認できたか|到達できた経路と、できなかった経路
この記事は「一次情報の扱い方」を説明する記事です。ですから、当サイト自身の到達範囲も開示します。
読者にお薦めする経路と、当サイトが実際に使った経路は違います。
- コクラン・ライブラリー(Cochrane Library・cochranelibrary.com)に、当サイトは到達できていません。レビュー本体・編集ポリシー・オープンアクセス方針の3つとも、HTTP 403 が返りました
- 当サイトは コクラン・ライブラリー を購読していません
- PMC 経由なら、当サイトが扱う鍼のコクラン6本は全文に到達できました(PMC3169099/PMC4955729/PMC4977344/PMC5984198/PMC8095030/PMC11812084)
みなさんが職場や大学で コクラン・ライブラリー にアクセスできるなら、本体を開くのがいちばん確実です。そうでない場合は、当サイトと同じ条件——PMCと cochrane.org の日本語ページ——で、この記事の手順の大半は実行できます。(当サイトの取得方法の技術的な制約はエビデンスボックス②に記載しています。)
当サイトが確認できていないことは、確認できていないと書きます。それが「一次情報にあたる」と言うことの中身だと考えています。
この方針を誰がどんな体制で運用しているかは、運営者情報(当サイトの編集方針)にまとめています。
よくある誤解
| よく聞く言い方 | 実際 |
|---|---|
| 撤回された=内容が古い | 公式ポリシーは撤回を「例外的な状況に限られる」とし、その例として実施や報告に関する懸念(重大な誤り・研究不正・利益相反ポリシーの重大な違反など)を挙げています。「古くなった」「新しい研究が出た」は、この列挙に含まれていません。なお、原文は “for example” と書いており、挙げられているものが撤回理由のすべてであるとまでは読めません。 |
| 更新されていない=放置されている | Review declared as stable(安定と宣言)という状態があります。再評価の時期まで書かれていることがあるので、History を見てください。 |
| 2025年に片頭痛の新しいコクランが出た | 2025年2月に公表された CD015528 はプロトコルで、結果は含まれていません。当サイトが確認した2026年8月時点では、これに続く本レビューの公表は確認できていません。また原文に「2016年のレビュー(CD001218)の更新版である」という明言も見当たりませんでした(二次情報には「更新版」と紹介しているものがあります)。 |
| 日本語で全文が読める | 日本語は抄録と平易な要約まで。要約表・限界の章・版の履歴は英語のままです。 |
この記事は「コクランを読めば結論が出る」と言うものではありません。要約表・比較対照・限界の3か所を見る手順を示したもので、レビューの質を評価する方法や、効果量の解釈を扱うものでもありません。エビデンスの確実性の評価(GRADE)の中身、効果量の指標の意味は、別の記事で扱います。
エビデンスボックス① コクラン公式ドキュメントの逐語と出典(飛ばして読んでもOK)
- 要約表とは何か:Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions, Chapter 14(Schünemann HJ, Higgins JPT, Vist GE, Glasziou P, Akl EA, Skoetz N, Guyatt GH)。https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-14。逐語=
A ‘Summary of findings’ table for a given comparison of interventions provides key information concerning the magnitudes of relative and absolute effects of the interventions examined, the amount of available evidence and the certainty (or quality) of available evidence.
/当サイトによる訳:ある比較についての要約表は、①調べた介入の効果の大きさ(相対効果と絶対効果)、②利用できたエビデンスの量、③利用できたエビデンスの確実性、という鍵になる情報を示すもの。評釈:本記事が「3か所」の1つめに要約表を置く根拠。用語について:absolute effect(絶対効果)は、相対的な比ではなく実数そのもので示した効果を指す統計用語です。「例外なく確実」という意味ではありません。効果量の指標そのものの解説は別の記事で扱います。注:training.cochrane.org/handbook/current/chapter-14は上記URLへ転送されます。 - 標準要素(同 §14.1.3):対象集団と場面/比較(介入と対照の両方)/もっとも重要なアウトカムの一覧(
limited to seven or fewer outcomes
)/対照側の典型的な負担(illustrative risk 等)/効果の大きさ(原文はThe absolute and relative magnitude of effect measured for each (if both are appropriate).
)/各アウトカムの参加者数と試験数/各アウトカムのGRADEによる確実性(which may vary by outcome
)/コメント欄/脚注(Explanations)。この一覧は逐語ではなく、当サイトが日本語で要約し、表の行・列に対応づけたものです(q.ev-citeで示した3か所のみが逐語)。原文は上記URLでご確認ください。評釈:9要素のうち要素2(比較)と要素7(アウトカムごとに違いうる確実性)が、本記事の「見る3か所」の①②に直接対応します。要素3の「7つ以下」は、表に無いことが「調べていない」を意味しない根拠になります。本文図解1はこの9要素を列の並びに置き直したものです。 - 比較ごとに表を分ける:同 Chapter 14。逐語=
Reviews with more than one main comparison should include a separate ‘Summary of findings’ table for each comparison.
/当サイトによる訳:主要な比較が複数あるレビューは、比較ごとに別々の要約表を置くこと。評釈:本記事の「表の枚数を数える」という手順の根拠。ただし表が分かれる軸は比較だけではなく、要素1(対象集団・場面)でも分かれます。 - 平易な要約の位置づけ:Cochrane Handbook, Chapter III §III.3.2。https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-iii。逐語=
A Cochrane Plain language summary is a stand-alone summary of the systematic review. Like the Abstract, the Plain language summary may be read alone, and its overall messages should be consistent with the conclusions in the full review.
/当サイトによる訳:コクランの平易な要約は、系統的レビューの独立した要約である。抄録と同様に単独で読まれうるものであり、その全体としてのメッセージはレビュー本文の結論と一致しているべきものである。評釈:should be consistent
は規範であって、一致が保証されているという記述ではありません。当サイトが2回取得して一致を確認しました。 - 著者の結論(実例):Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of tension-type headache. Cochrane Database Syst Rev. 2016;4(4):CD007587。逐語=
The available results suggest that acupuncture is effective for treating frequent episodic or chronic tension-type headaches, but further trials – particularly comparing acupuncture with other treatment options – are needed.
/当サイトによる訳:利用できる結果は、鍼が頻回の反復性または慢性の緊張型頭痛の治療に有効であることを示唆しているが、さらなる試験——とくに鍼を他の治療選択肢と比較する試験——が必要である。評釈:本記事がこれを引いたのは、結論の中身を評価するためではありません。同じレビューの平易な要約には「100人中◯人」という数字が並ぶのに、著者の結論には数字が1つも入っていないという粒度の差を示すためです。これはレビュー著者の結論であって、当サイトの評価ではありません。出典=PMID 27092807 / DOI 10.1002/14651858.CD007587.pub2 / PMC4955729。当サイトは PubMed E-utilities と cochrane.org の2ルートで文字列一致を確認しました。 - Discussion の小見出し(現行様式):同 Chapter III(§III.3.6)=
Summary of main results
/Limitations of the evidence included in the review
/Limitations of the review process
/Agreements and disagreements with other studies or reviews
。当サイトが2回取得して一致を確認しました。同ページに旧様式の2語(Quality of the evidencePotential biases in the review process)は出てきません。ただし2020年以降の実物のレビューでこの小見出しが使われているかは、当サイト未確認です。 - Discussion の小見出し(旧様式・実測):CD001977(2010)と CD007587(2016)の両方で、Discussion が
Summary of main results
/Overall completeness and applicability of evidence
/Quality of the evidence
/Potential biases in the review process
/Agreements and disagreements with other studies or reviews
の5つに分かれていることを確認しました。 - 更新の分類:MECIR manual(Standards for planning and conduct of updates, U1-U11)。Key points and introduction。逐語=
All CRGs are encouraged to classify their reviews by their update status, to denote whether the review is up to date, an update is pending or no update is planned (see the Updating Classification System).
/当サイトによる訳:すべてのレビューグループは、レビューが最新か、更新が保留か、更新の予定が無いかを示すために、更新状態による分類を行うことが推奨される。評釈:3つの値の名前まではここで確認できます。各値の正式な定義は当サイトで取得できていないため、本文では扱っていません。 - 撤回のポリシー:Cochrane Editorial and Publishing Policy Resource「Policy change for withdrawing published Cochrane Reviews」。https://documentation.cochrane.org/pages/viewpage.action?pageId=123472593。逐語=
Cochrane Reviews should be withdrawn only in exceptional circumstances, for example, if there is a concern about the conduct or reporting of the Cochrane Review.
/ 例としてserious error(s) in the review
/confirmed serious error as a direct result of the retraction of an included study
/scientific misconduct in the review
/a serious breach of Cochrane’s conflict of interest policy
を列挙。/逐語=Each withdrawal generates a new citation (and therefore a new entry in PubMed, for example)
。当サイトによる訳:撤回のたびに新しい引用が生まれる(したがって、たとえばPubMedに新しいレコードが1つできる)。評釈:撤回は「消える」ではなく「記録が1つ増える」。原文がfor example
と書いているとおり、列挙された4項目は閉じたリストではありません。限界:同ページには、旧ポリシーでは認められていたが現在は除外された理由として、レビューの分割・更新中の通知・誤りの調査中であることが挙げられています(当サイトの取得は1回のみ)。 - 継続的に更新されるレビュー:Cochrane Handbook, Chapter 22。https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-22。逐語=
a systematic review that is continually updated, with new (or newly identified) evidence incorporated as soon as it becomes available
/当サイトによる訳:新しい(あるいは新たに同定された)エビデンスが利用可能になり次第それを取り込む形で、継続的に更新される系統的レビュー。評釈:そういう形式が公式に定義されている、という事実のみを記しています。当サイトの在庫に鍼の実例はありません。 - 版の履歴(実例):CD007587 の History より。2008年11月7日
New citation required and conclusions have changedの説明欄=A previously published Cochrane review on ‘Acupuncture for idiopathic headache’ has been split into two reviews: the present review on ‘Acupuncture for tension-type headache’ and a separate review on ‘Acupuncture for migraine prophylaxis’.
/当サイトによる訳:以前公表されていた「特発性頭痛に対する鍼治療」というコクランレビューが、本レビュー(緊張型頭痛)と、別の片頭痛予防のレビューの2本に分割された。評釈:レビュー番号が変わることがある、という実例。2016年1月19日New citation required but conclusions have not changedの説明欄=V: We performed no new analyses.
(当サイトによる訳:V:私たちは新たな解析を行っていない)。この行には検索の更新・選択基準の微修正・新規1試験の組み入れ・結論の文言の微修正も併記されています。出典=PMC4955729。 - 「安定」の宣言(実例):CD007587 の Published notes。逐語=
A new search is not likely to identify any potentially relevant studies likely to change the conclusions. Therefore, this review has now been stabilised following discussion with the authors and editors. The review will be re-assessed for updating in ten years.
/当サイトによる訳:新たに検索しても、結論を変えうる関連研究が見つかる見込みは低い。したがって本レビューは、著者と編集者の協議を経て「安定」とされた。更新の要否は10年後に再評価される。評釈:更新が止まっていることと、放置されていることは違う。限界:当サイトの取得は1回のみです。 - Feedback(実例):CD007587 には “Feedback submitted, 26 May 2016” と “Feedback submitted, 19 July 2016” の2件があり、各項目は “Summary” / “Reply” / “Contributors” に分かれています。5月の Summary 第1文=
NICE has recently issued guidance about not using acupuncture for lower back pain because of lack of robust evidence of effectiveness
/同 Reply 第1文=The comment refers to a website commenting on a draft document on low back pain by NICE.
/7月の Reply 第1文=Christopher Labos is correct in noting that the response data in the Endres et al. paper are slightly different from those used in our meta-analyses.
当サイトによる訳は本文に記載しています。評釈:批判と返答がレビュー本文の中に公開され、History にも反映されています(Feedback has been incorporated)。5月の件は、NICEという外部の指針への言及が、レビュー本文の中で著者の返答つきで読める実例です。限界:批判の詳細な中身は当サイトが逐語で確認できていないため、本記事では扱っていません。 - プロトコル:Xia R, Linde K, Freilinger T, Vickers A, Vertosick EA, Vase L, Fernández-Jané C, Ren Y, Zhao B, Low SL, Fei Y. Acupuncture for the prevention of episodic migraine(protocol). Cochrane Database Syst Rev. 2025 Feb 11;2(2):CD015528. PMID:39932102 / DOI 10.1002/14651858.CD015528 / PMC11812084。逐語=
This is a protocol for a Cochrane Review (intervention).
/ 旧版との関係=Since the publication of our Cochrane review (Linde 2016), a number of new studies have been published.
In addition, Cochrane standards and methods have changed substantially.
Therefore, developing this new protocol and the upcoming full review is warranted.
/当サイトによる訳:私たちのコクランレビュー(Linde 2016)の公表以降、多くの新しい研究が公表されている。加えて、コクランの基準と方法も大きく変わった。したがって、この新しいプロトコルと、これに続く本レビューを作成することには根拠がある。評釈・限界:本文中に「CD001218の更新版である」と明言した記述は見当たりませんでした。新しい番号が振られています。また、当サイトが確認した2026年8月時点で、これに続く本レビューの公表は確認できていません(本レビューが存在しないことを検索で確かめたものではありません)。
エビデンスボックス② 当サイトが実測した要約表の枚数・列名と、鍼のコクラン6本の書誌(飛ばして読んでもOK)
- 確実性の列の名前(実測3本・各2回取得して一致):CD001977(2010・PMC3169099 の表1)=
Quality of the evidence (GRADE)/CD013010(2018・PMC5984198)=Quality of the evidence (GRADE)/CD013814(2020・PMC8095030)=Certainty of the evidence (GRADE)。参加者数の列もNo of Participants (studies)(2010)と№ of participants (studies)(2020)で表記が違いました。相対効果の列は CD001977 がRelative percent change、CD013814 がRelative effect (95% CI)、CD013010 にはどちらも置かれていません。手引き §14.1.3 が「両方が適切であれば」と条件付きで書いている理由がここに出ています。 - 表の頭(CD001977・表1の逐語):
Patient or population: Patients with peripheral joint osteoarthritis / Settings:(空欄)/ Intervention: Acupuncture / Comparison: Sham acupuncture
。 - 要約表の枚数と表題(実測):CD001977=2枚(
Acupuncture compared with sham acupuncture for peripheral joint osteoarthritis
/Acupuncture compared with sham acupuncture for knee osteoarthritis
。分かれている軸は比較対照ではなく対象集団です)/CD001218=3枚(無治療・通常ケア比/偽鍼比/予防薬比)/CD013010=5枚(Acupuncture versus sham acupuncture for hip osteoarthritis
/ 通常のプライマリケアへの上乗せ /Acupuncture versus advice plus exercise for hip osteoarthritis
/ 患者教育への上乗せ /Acupuncture versus NSAIDs for hip osteoarthritis
)/CD013814=3枚(偽鍼/無治療/通常ケア)。CD001218 の3枚の表題は2回取得して一致を確認しました。 - 要約表が見当たらなかった例:CD007587(PMC4955729)。図表として並んでいたのはフロー図・バイアスリスクの図2種・フォレストプロット2種と、解析の一覧のみでした。GRADE 自体は方法の節で使用が明記されています(
We used the GRADE approach to assess the quality of evidence related to key outcomes as appropriate
)。コクラン・ライブラリー本体が当サイトから閲覧できないため、「本体にも存在しない」とは書けません。 - 書誌①:Manheimer E, Cheng K, Linde K, et al. Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;(1):CD001977. PMID:20091527 / DOI 10.1002/14651858.CD001977.pub2 / PMC3169099。
- 書誌②:Linde K, Allais G, Brinkhaus B, Fei Y, Mehring M, Shin BC, Vickers A, White AR. Acupuncture for the prevention of tension-type headache. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Apr 19;4(4):CD007587. PMID:27092807 / DOI 10.1002/14651858.CD007587.pub2 / PMC4955729。本記事の中核の材料(Discussion・Feedback・What’s new・History・Published notes まで到達)。
- 書誌③:Linde K, Allais G, Brinkhaus B, et al. Acupuncture for the prevention of episodic migraine. Cochrane Database Syst Rev. 2016;(6):CD001218. PMID:27351677 / DOI 10.1002/14651858.CD001218.pub3 / PMC4977344。
- 書誌④:Manheimer E, Cheng K, Wieland LS, et al. Acupuncture for hip osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2018 May 5;2018(5):CD013010. PMID:29729027 / DOI 10.1002/14651858.CD013010 / PMC5984198。要約表5枚の実例。
- 書誌⑤:Mu J, Furlan AD, Lam WY, Hsu MY, Ning Z, Lao L. Acupuncture for chronic nonspecific low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2020 Dec 11;2020(12):CD013814. PMID:33306198 / DOI 10.1002/14651858.CD013814 / PMC8095030。本記事では構造(表が3枚・列名が現行様式)のみを扱い、数値は扱っていません。
- 日本語版の所在と訳注:CD001977=cochrane.org/ja/evidence/CD001977_acupuncture-osteoarthritis(
訳注: Translated by: MINDS)/CD001218=同CD001218(厚労省eJIM[2019.09.30])/CD007587=同CD007587(厚労省eJIM[2018.2.28])/CD013814=同CD013814(季律、杉山伸子 翻訳[2021.01.11])。当サイトが開いた4本はいずれも日本語版がありましたが、用意されている言語の並びはレビューごとに違っていました。日本語版が用意されていないレビューがあるかどうかは、当サイトでは確認していません。訳注3件は2回取得して文字列一致を確認しました。日付の表記ゆれ([2018.2.28]はゼロ埋めなし、他はゼロ埋めあり)と《実施組織》前後の空白は原文どおりです。揃えると原文改変になるため、整形しないでください。 - 日本語化の範囲:厚生労働省eJIM=「補完代替療法に関するコクランレビューのアブストラクトまたはPlain Language Summaries (PLSs)を疾患・臓器別に整理しています。」(eJIM)/「各アブストラクトのタイトルをクリックするとコクランで作成された日本語サイトにリンクしています。アブストラクトあるいは平易な要約(plain language summary:PLS)の日本語訳が閲覧可能です。」「日本語への翻訳は、現在、「コクランジャパン」との共同で進行中です。」(同c28。この2文は c28 の【説明】節に連続して並んでいます。2回取得して一致を確認しました)。日本語文献側の裏付け=森臨太郎「コクラン:医療と研究における意思決定と患者一般参画」情報管理 2018;60(12):855-864(DOI 10.1241/johokanri.60.855・オープンアクセス)=「一般語訳は積極的に他の言語へ翻訳されており」。
- 当サイトの確認範囲(2026-08-16 実測):cochranelibrary.com はレビュー本体・編集ポリシー・オープンアクセス方針の3つとも HTTP 403(3回試行)。当サイトはコクラン・ライブラリーを購読していません。PMC は上記6本すべてに到達可。ただし本文が長いレビューでは、当サイトの取得が Discussion の節まで届かないことがあります(CD013814 で発生。3回試行して未取得。Europe PMC の fullTextXML も404)。PubMed のページはクッキーの同意画面で本文を取得できないため、E-utilities(efetch)という公式のインターフェース経由で書誌を取得しています。撤回ポリシー・手引きは、コクランの公式ドキュメントサイト(cochrane.org/documentation.cochrane.org)から取得しました。コクランレビューがPMCに収載される条件は一次ソースを確認できていないため、本記事では条件を説明していません(「PMCに全文があるレビューと、無いレビューがある」という観測にとどめています)。
- この記事の限界:本記事は「どこを見るか」の手順書であり、レビューの質を評価する方法、効果量の指標の意味、確実性の評価(GRADE)の中身は扱っていません。コクランの様式は改訂されるため、ここに書いた列名・小見出しは当サイトが確認した版のものです。本記事の引用(英文・日本語訳とも)は著作権法32条にもとづく引用です。公式の日本語訳は原文とは別の著作物であり、閲覧が無料であることは転載・再配布が自由であることを意味しません。
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参考文献
- Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions. Chapter 14: Completing ‘Summary of findings’ tables and grading the certainty of the evidence. https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-14
- Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions. Chapter III: Reporting the review. https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-iii
- Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions. Chapter IV: Updating a review. https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-iv
- Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions. Chapter 22: Prospective approaches to accumulating evidence. https://www.cochrane.org/authors/handbooks-and-manuals/handbook/current/chapter-22
- Cochrane Editorial and Publishing Policy Resource. Policy change for withdrawing published Cochrane Reviews. https://documentation.cochrane.org/pages/viewpage.action?pageId=123472593
- MECIR manual. Standards for planning and conduct of updates of Cochrane intervention reviews (U1-U11): Key points and introduction. cochrane.org
- Manheimer E, et al. Acupuncture for peripheral joint osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;(1):CD001977. PMID:20091527 / PMC3169099
- Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of tension-type headache. Cochrane Database Syst Rev. 2016;4(4):CD007587. PMID:27092807 / PMC4955729
- Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of episodic migraine. Cochrane Database Syst Rev. 2016;(6):CD001218. PMID:27351677 / PMC4977344
- Manheimer E, et al. Acupuncture for hip osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2018;2018(5):CD013010. PMID:29729027 / PMC5984198
- Mu J, et al. Acupuncture for chronic nonspecific low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2020;2020(12):CD013814. PMID:33306198 / PMC8095030
- Xia R, et al. Acupuncture for the prevention of episodic migraine(protocol). Cochrane Database Syst Rev. 2025;2(2):CD015528. PMID:39932102 / PMC11812084
- コクラン日本語版「末梢関節の変形性関節症に対する鍼治療」(訳注: Translated by: MINDS)cochrane.org/ja
- 厚生労働省eJIM(「統合医療」情報発信サイト)https://www.ejim.mhlw.go.jp/doc/index.html
- 森臨太郎. コクラン:医療と研究における意思決定と患者一般参画. 情報管理. 2018;60(12):855-864. DOI 10.1241/johokanri.60.855 J-STAGE
- コクラン・ジャパン https://japan.cochrane.org/ja
更新履歴
本記事は初版です。コクランの様式変更(要約表の列名・Discussion の小見出しなど)や、当サイトの確認範囲の更新に応じて追記します。
とくに次の3点は、確認でき次第この欄に記録します。①2020年以降のレビュー実物における Discussion の限界の小見出し ②CD007587 に要約表が存在するかどうかの本体側での確認 ③片頭痛のプロトコル(CD015528)が本レビューとして公表されたかどうか。
本記事は鍼灸師向けの学術情報の提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。鍼灸師は疾病の診断を行う立場にはありません。症状の型の判断や併存疾患の評価は医療機関の役割です。個別の患者への対応にあたっては、受診を優先すべきサインがないかを確認し、必要に応じて医療機関の受診をおすすめしてください。
【AI作成・編集責任について】本記事はAI(人工知能)が作成し、株式会社addwisteria の加藤タカシが編集責任者として内容を確認しています。引用した論文・ガイドラインの数値や推奨は改訂により変わることがあるため、実際の臨床判断では各原典の最新版をご確認ください。
